職業・産業リハ

ワークアズライフ(by落合陽一)という働き方こそ、これからに必要なことなんです!

 

ワークアズライフって言葉、ご存知ですか?
筑波大学の“落合陽一”さんという助教授の方が提唱した考え方なんですが、生活を支援する作業療法士にとっては非常に学ぶべき考え方なんです。
働き方に悩んでいる人にこそ、このワークアズライフが必要なんですよ!

ワークアズライフとは



“ワークライフバランス”という言葉は聴いたことがあると思いますが、この“ワークアズライフ”という言葉はまだ広く世間に浸透していないように感じます。
これは、筑波大学助教授の落合陽一さんが提唱する仕事に対しての考え方で、結論から言えば、

ワークアズライフとは、寝ている時間以外はすべて仕事であり、その仕事=趣味の状態の生活

という解釈になります!

筑波大学助教授の落合陽一さんについて



まず、ワークアズライフを提唱している“落合陽一”さんについてですが…まあ、経歴がすごい!

落合 陽一(おちあい よういち、1987年9月16日 – )は、日本の研究者、大学教員、博士(学際情報学)、メディアアーティスト、実業家。
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 代表取締役社長、筑波大学 学長補佐・デジタルネイチャー推進戦略研究基盤 基盤長・図書館情報メディア系 准教授 デジタルネイチャー研究室主宰[1]、人工知能科学センター研究員、知的コミュニティ基盤研究センター研究員、大阪芸術大学客員教授、デジタルハリウッド大学客員教授、VRコンソーシアム理事、一般社団法人未踏理事、電通ISIDメディアアルケミスト、博報堂プロダクツフェロー、その他多数。
引用:wikipedia

その肩書きの数は14個!
“二枚目の名刺”とか、“パラレルキャリア”とかの必要性が叫ばれ始めている昨今、根底から覆すようなプロフィールからもいろいろ気づかされます(笑)。

プロフィール写真が魔法使いの恰好だったり、運営しているDMMオンラインサロンが「落合陽一の解体魔術講座」だったりとなかなか個性豊かな印象を受けます!
これも、落合さんが提唱する「デジタルネイチャー」という価値観に基づいた研究やメディアアート作品の制作につながる格好なんでしょうけどね!

ワークライフバランスとワークアズライフの違いについて

さて、そんな落合さんが世の中の“働き方改革”を根底から覆すような提案である“ワークアズライフ”ですが、結構前から叫ばれている“ワークライフバランス”との違いはなんなのでしょうか?

ワークライフバランスってなんだっけ?



ちなみにワークライフバランスとは、

「仕事と生活の調和」と訳され、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる」ことを指す。
引用:wikipedia

…とされています。

自分の人生の段階や流れに合わせた、仕事と生活の両方をバランスよくする生き方…という解釈でしょうね。

ワークライフバランスは結局仕事と生活を切り離して考えてる?



今までは一般的に、仕事をする=会社に雇われるでしたし、そこで働いた対価としての給料(お金)をもらっていた状態です。
お金を稼ぐための仕事(ワーク)と、それ以外の生活(ライフ)を切り離した個々のモノとして考える…ってのが基礎になります。
でも、この働き方って今後も通用するのでしょうか?

そもそも働き方が変わってきた?

一時期流れてたこのコーヒーのCMは衝撃的でした!(笑)
いつまでも会社にこない社員に対して上司が「なんで会社にこないんだ?」と問いただしたのに対し、

「なんで会社に行かなきゃいけないんですか?」との返答!(笑)

現代はめまぐるしいほどのスピードで情報化社会になってきています!
IT、ICT技術によって一昔前よりも簡単に多くの人とつながれるようになってきましたし、せいぜい電話による音声のやり取りだけだったのが、インターネットによって多くの大容量のデータ交換が瞬時にできるようになりました。
そのテクノロジーの発達によって、いつでもどこでもだれとでも働くことができるようになってきたことは事実と言えます。

仕事も生活も切り離さない、それがワークアズライフ



これらのテクノロジーの進歩が、企業や組織に雇用されるという従来の“古典的な働き方(語弊を招きそうですが)”以外の選択肢を選ぶことを可能にしてきた…と言えます。
実際に、在宅勤務(テレワーク)の導入や副業の義務化を推進している企業も現れ始めました。

そうなってくると、もう仕事(ワーク)も生活(ライフ)も境界線が曖昧です!(いい意味で)。
わざわざ切り離す必要もなくなってくるんですね!

ワークアズライフは日本の百姓の文化に近い?



ちなみにこの“ワークアズライフ”の考え方、実は非常に日本人に合っている考え方なんです。
昔の日本には“百姓”の文化が通常でした。
どうしても“百姓”というとイコール“農家”や“田舎”なイメージになってしまいがちですが、語源は全く異なるんです。

百姓とは元々は「百の姓を持つものたち」の意味で、「100の細かい別々の仕事をしている」ことを指す言葉として使われていたようです。
それが今のような物流インフラが発達していない時代ですから、選択肢の一つが“農業”だったわけです。

そしていまの百姓のイメージである農業ですが、昔は専業で行う人が少なく、“他の仕事も行いながらの兼業の農家として農業に従事する”ことがほとんどだったようです。
つまり一つの仕事ではなく、複数の仕事を行うことで生活を成り立たせていたんですね!
この複数の仕事の内容も、医者や左官屋、大工といった専門職と農業を兼業で行っていたようです。

参考記事:多くの人が本当の意味において「百姓」となる時代が来る

この農業以外の専門の仕事って、結局のところ自分が得意とする仕事ですよね?
自分の得意なこと、少し広く見れば“好きなこと”で生計をたてるという発想。
現代では、“ライフワーク”なんて言葉で表現されるものでしょうね!

“8:00~18:00までが仕事”、“18:00からがプライベート”と言った“仕事”と“生活”を切り離すのではなく、生活の中に仕事がある。
時間の軸で分け隔てるのではない仕事も生活も一緒に進めていくって考え方が、百姓文化であり、ワークアズライフの概念なんだと思うんです。

ストレスない働き方、それがワークアズライフ



ワークアズライフの考え方は、「寝ている時間以外は仕事(ワーク)」って解釈ですが、

「結局それって仕事漬けじゃん!」
「ブラックな働き方でしょ?」

っていう考えは早計かなと。

ワークアズライフの考え方は「仕事=趣味」という意味合いが強く、前述したように「好きなことを仕事にする」という発想が強く反映している考え方と言えます。
仕事と生活を切り離し「オンとオフを分ける」という発想だと、必然的に「仕事=オン=ストレスの根源」になってしまいます。
まあ、そんな働き方、生活が果たして幸せなのかと。
だから“ブラック企業”も“サービス残業”もあるわけだし、“過労死”という社会的な問題も残ってしまうのだと思うんです。
ワークアズライフの発想だったら、そもそも「働き方改革」なんて必要なくなるんじゃないでしょうかね?

ワークアズライフと働き方をリハビリする作業療法について

“働きにくさをリハビリする”というどちらかと言えば社会的リハビリテーションに位置する“産業作業療法”ですが、非常に“ワークアズライフ”の概念と相性がいいと感じています。
リハビリテーションのアプローチとしての基本は、“対象者本人をどう変えるか?”に加え、“対象者を取り巻く環境をどう変えるか?”になります。
障害者雇用、就労支援といった対象が障害を有する人だけでなく、人間関係、子育てと仕事とのバランスといった健常者と言われる人でも招く可能性がある“働きにくさ”をどう解決していくか。
この解決策には、ワークアズライフの概念が非常に必要なんだと思うんです。

まとめ

作業療法がテーマのウェブマガジン“作業療法プレス”始めます。の記事でも少しだけ筆者自身の経歴について触れましたが、ワークアズバランスって言葉がない時から、近いことをしていたのかな?って振り返ると感じます。
もちろん「好きなことを仕事にするなんて無理だ!」「そんなの理想論だ!」っていうご意見が多々あるのはわかってます。
でも、その理想論に近づくような努力もせずに、試行錯誤すら繰り返さないことは単純に“もったいない”と思うんですよね。
作業療法士というクライアントの生活を支援する職業にとっても、このワークアズライフという考え方は知っておくべきなんです!

産業作業療法士は語りたい!

政府の「働き方改革」ってのはワークライフバランスの概念をベースにしているので、
落合助教授の提唱するワークアズライフの概念だと、根底から覆しちゃうことになりますよね!
なにも全員が急に「じゃあ好きなことを仕事にしよう!」って切り替えちゃうのは現実的ではないんだけど、
少しずつそういう働き方もできる時代になってきたって解釈の方がいいと思うんだ。
これは作業療法士自身も、障害を有する人自身にも通じることでしょうね!
働き方をリハビリする産業作業療法研究会の公式サイトはこちら

 

 

 

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OT愛東

臨床15年目の作業療法士。
作業療法士としてのキャリアと同時に、音楽関係、アパレル関係、ナイトビジネスなどの経験を経て現在ウェブ事業の展開も行っている。
現在は作業療法士のキャリアアップを目的としたウェブメディア『作業療法プレス』をはじめ、複数のブログメディアを運営。
また、自身の様々なキャリアから、改めて「働き方」を考え、支援するために“働きにくさをリハビリする”産業作業療法研究会を設立。
日本作業療法士協会会員・日本職業リハビリテーション学会員・両立支援コーディネーター

OT若菜

臨床3年目の新人作業療法士。
手先が器用なため、手工芸を用いたアクティビティでの介入が得意。
これといった趣味はなく休日は家でダラダラしている。
現在彼氏募集中。
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