スクリーンキーボード(Windows)とは?- 上肢機能障害でもパソコン操作を可能にする方法

コンピュータアクセシビリティ

パソコンを使用する時にはキーボードが必須ですが、その障害によっては「キーボードまで手が届かない」、「キーをうまく押すことができない」といった事態が生じます。
そんなときはWindowsのコンピュータアクセシビリティ機能であるスクリーンキーボードの機能が有効かもしれません。

本記事では、このスクリーンキーボードについて解説します。

スクリーンキーボードとは?

スクリーンキーボードとは…

画面上に表示しマウスのみで操作が可能なキーボード

…を言います。

パソコンに接続されているキーボードではなく、画面上に表示されているので“仮想のキーボード”ということになります。
障害を持つ人がパソコンを使いやすくするための機能であるコンピュータアクセシビリティ機能の1つではありますが、「キーボードが故障してしまった!」なんて時にも使えるので覚えておいて損はないはずです。

ちなみに、外出先で不特定多数の人が利用するパソコンを使って重要な情報(個人情報など)を入力する場合は、
スクリーンキーボードを使用することでセキュリティ対策としても有効になるんだよ!
ネットカフェでパソコンを使う時にはいいかもしれませんね!

スクリーンキーボードの起動方法

このスクリーンキーボードの機能をONにして起動する方法ですが…

  • 「スタート」→「コントロールパネル」→「コンピューターの簡単操作センター」(Windows7以降)から『スクリーンキーボード機能を開始します』の項目で有効にする

…で可能になります。

スクリーンキーボードのオプションについて

スクリーンキーボードはオプションによって細かい設定が可能です。
例としては…

  • キーをクリックして選択する
  • ホバリング機能によってキーを自動で選択する
  • キーをスキャンし選択する

…などがあげられます。
以下にそれぞれ解説します。

キーをクリックして選択する

スクリーンキーボードのキーをマウスやトラックパッドといったポインティングデバイスによって選択し、クリックすることで文字を入力します。

キーボード入力は難しいけどマウスやトラックパッドの操作とクリック操作が可能な場合は有効といえます。

ホバリング機能によってキーを自動で選択する

障害の程度によってはマウスの操作はできてもクリック操作が難しいという場合があります。
そんなときはこの“ホバリング機能”を試してみるとよいかもしれません。
この機能を利用することで、スクリーンキーボードのキー上にポインタを停留させるだけで自動的に選択して入力してくれます
また、選択を認識するまでの停留時間は細かく設定可能なので、そのクライアントに合った時間を探して設定する必要があります。

キーをスキャンし選択する

キーボードも使用できない、マウスやトラックパッドなどのポインティングデバイスも使用するのが困難という場合は、スクリーンキーボードのスキャン機能を試してみるとよいかもしれません。
一つのボタン操作のみでキーを選択することができるので重度の四肢麻痺でも残存機能を利用してできる方法です。
最初にボタンを押すことで縦方向にスキャンを始め、再度ボタンを押すと今度は横方向にスキャンを始めカーソルが移動するので自分が打ちたいキーの場所にカーソルがきたら再度ボタンを押し選択することで入力します。
このカーソルの移動時間は細かく設定できるので調整しながら設定する必要があります。
この入力の際のボタンについてですが、OSの標準ではWindows Vistaまでは物理的なキーボードの[Space]キーや[Enter]キーでの入力が必要でしたが、Windows7以降はマウスのクリックでも可能となりました。
またスイッチインターフェースを使用することで呼気スイッチや視線スイッチといった外部スイッチが使用可能になります。

スクリーンキーボード機能が有効な対象疾患や障害

では、このコンピュータアクセシビリティ機能の一つである“スクリーンキーボード”が有効な疾患や障害特性はどのようなものになるのでしょうか?
もちろんクライアントの状態やその疾患の程度によって変わってはくると思いますが…

  • 上肢を思うように動かせない脊髄損傷
  • 筋ジストロフィー

…といった上肢機能に障害が強くでている疾患に有効と考えられます。
ただしスクリーンキーボードの機能は応用の幅が広いので、疾患の種類にこだわらず応用的に使用する意識が必要かもしれません。

キーボードのタイピングができない=パソコン操作ができない…ではないことを知ること

パソコン操作=キーボードでの入力、と思いがちですが、“スクリーンキーボード”というコンピュータアクセシビリティ機能を使うことでより使いやすくできるかもしれません。
障害を持った人が就労や社会参加、さらには自己実現のためにはパソコンやインターネットというツールが非常に役立つことがあります。
キーボードが使えないからパソコンは諦める…のではなく、こういったデフォルトで搭載されている機能を使用することでよりクライアントの支援に幅が広がっていくのかもしれませんね!

まとめ

本記事では、コンピュータアクセシビリティ機能の一つでもあるスクリーンキーボードについて解説しました。

スクリーンキーボードとは…

  • 画面上に表示しマウスのみで操作が可能なキーボード
  • WindowsのOSに備わっているコンピュータアクセシビリティ機能のため、導入コストが無料
  • オプションによって細かく設定できる
  • 上肢の機能障害に対して有効な場合がある

作業療法士は語りたい!

このスクリーンキーボードってサイズ変更できないんですか?
もちろんできるよ!
サイズ変更ができるのでその患者さんのマウスを動かせる範囲に合わせた設定をするとなお使用しやすくなるかもしれないね!
環境調整という意味では作業療法士の領域かもしれませんね!
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