腹横筋は、その線維が走行する方向からこの名前がつけられており、腹部の扁平筋肉の中で最も内側にあります。
今回はこの腹横筋の起始、停止や支配神経、基本的な働きについて解説します。
目次
腹横筋の起始・停止について
腹横筋の起始、停止についてですが…
- 起始:下位肋骨、鼠径靱帯、腸骨稜、胸腰筋膜
- 停止:腱膜(腹直筋鞘)
…となります。
以下に詳しく解説します。
起始
腹横筋は、内腹斜筋に被われ、第7~12肋軟骨の内面、腰腱膜、腸骨稜内唇、鼡径靭帯の外側部から起こり、筋束は前方に横走し、やや扇状に広がって下部の筋束は前下に向かいます。
停止
腹直筋鞘外縁よりやや離れて半月状の線を境として腱膜となり、弓状線から上では腹直筋鞘後葉に、下では前葉に入って白線に終わります。
腹横筋の支配神経について
腹横筋の支配神経は…
- 肋間神経
- 腸骨下腹神経
- 腸骨鼡径神経
- 陰部大腿神経(Th5~L2)
…となります。
腹横筋への血液供給動脈について
腹横筋へ血液供給している動脈は…
肋下動脈
…となります。
腹横筋の主な働き
腹横筋は主に、
・下位肋骨を下方に引き、腹圧を高める
腹斜筋とともに腹圧を高め、腹腔の容積を小さくし、腹腔および骨盤内臓を圧迫し、その内容の排出を促す…という機能を担います。
一方また横隔膜を押し上げて呼息にも作用します。
腹横筋を英語で何て言う?
Transversus abdominis muscle
腹横筋をラテン語で何て言う?
M.transversus abdominis
読み方・発音
トランスヴァース アブドミナル