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将棋 – ルール・駒の動かし方・脳科学とリハビリや脳トレとして期待できる効果について

 

将棋ってボードゲームの中でも特に作業療法といったリハビリの現場で利用されていると思います。
日本独自のゲームであるということ、愛好家が多いことなども理由でしょうけど、改めてこの将棋というゲームのリハビリ効果や認知症予防効果が見直されているようです。

そこで本記事では…

  • 将棋とは?
  • 将棋のルール
  • 将棋と脳科学の研究
  • 将棋に期待できるリハビリ効果

…などについて解説します。

将棋とは?

“将棋”は、2人で行うボードゲーム(盤上遊戯)の一種になります。

将棋の起源について

将棋は同じボードゲームである“チェス”が起源…と思われがちですが、将棋もチェスも、古代インドの“チャトランガ”というゲームが起源になっています。

将棋人口について

将棋の参加人口についてですが、『レジャー白書2018』によると700万人いらっしゃるようです。
ちなみに2017年度は530万人だったのにも関わらず、1年で170万人も急増した背景には、藤井聡太七段の活躍が大きいようです。

将棋は海外でも人気が高まっているんですよね!
2018年にはアメリカで初の国際大会も開催されたからね!

将棋に用いる道具について

では、将棋を行う際に必要な道具とはどのようなものになるのでしょうか?
主に用いられる道具としては、次のようになります。

  • 将棋盤
  • 将棋駒
  • 駒台
  • 駒箱・駒袋
  • 脇息
  • 扇子
  • 対局時計

以下に詳しく解説します。

将棋盤

将棋盤は駒を指すボードで9×9の81マスで構成されています。
この将棋盤の大きさですが、標準としては縦1尺2寸(約36cm)、横1尺1寸(約33cm)になっています。
プロの棋士が使用する盤は榧(かや)製で非常に高級なもので、これらは“碁盤師”と呼ばれる伝統工芸師が制作することがほとんどです。

その他普及品としてプラスティック製やゴム製のもの、卓上盤や折りたたみ盤など様々なものがあります。

将棋駒

将棋駒は、将棋において盤上に並べて動かす用具になります。
先を尖らせた五角形をしていて、表裏面に文字が書かれています。
ちなみに将棋の駒のこの形状は平安時代からほとんど変化していないようです。

プロが使用するような高級品はツゲ(本黄楊)でできていますが、普及品としてプラスティック製の駒が使われています。

また、将棋の駒を専門に作る職業や伝統工芸師を“駒師”と呼びます。

駒台

将棋のルールに“相手の駒を自分の持ち駒として利用できる”というものがあります。
その際、持ち駒を置いておく台を“駒台”といいます。

駒台には…

  • 将棋盤の右側に置く
  • 将棋盤よりも少しだけ高さを低くする
  • 将棋盤よりも少し暗めの色を使う

…といった特徴やルールがあります。

また、駒台は絶対に使用しないといけない…というわけではないようですが、持ち駒を同じ種類できれいに並べ、まとめておくことで自分だけでなく相手にもわかりやすくするというのも、将棋のマナーのひとつのようです。

駒箱・駒袋

駒を使わない時にしまっておくのが駒袋と駒箱になります。
素材ですが、駒袋は絹、駒箱は榧(かや)・ヒノキなどでできていることが多いようです。

ちなみに、駒の価値の高い方から同じ種類のものをまとめて入れていくという作法があり、上位者が片付けるのが慣習となっています。

脇息

脇息(きょうそく)とは、対局の際に座ったときにもたれかかる肘掛のことを言います。
自分の左側に置いて使用します。

脇息は特に将棋用というものではなく、“脇に置いてもたれかかるための安楽用具”として日本では近世まで使われていました。

扇子

夏の暑い日にも使用することがある扇子ですが、将棋の場面においては、

  • 煽ぐため
  • リズムをとり、思考をまとめるため
  • 口元を隠し、表情をみられないようにするため

…といった役割を担っているようです。

対局時計

持ち時間の確認用に使用されます。
チェスクロックやゲームクロックなどともよばれていて、1台に2つの時計があって、対局者双方の持ち時間が表示されるようになっています。
また、自分側のボタンを押すと自分の時計が止まり、それと同時に相手側の時計が動き出すようにもなっています。

将棋に関わる道具をみることで、その文化や背景を知ることもできるだろうね!
碁盤師や駒師といった伝統工芸に関わる仕事もありますからね!

将棋のルール・駒の動かし方について

実際に将棋を行うにあたって…

  • 将棋のルールが覚えられない
  • どの駒がどう動くかが覚えられない

…という方も多いかと思います。

将棋の基本の3つのルール

基本的には次の3つのルールを覚えておけばよいようです。

  • 先に王が全く逃げられない状況に追い込んだら勝ち(詰み)
  • 相手の駒を取ったら、その駒は好きな場所に打てる(持ち駒)
  • 持ち駒を打つ時に、縦に「歩」を2枚を置いてはいけない(ニ歩)

この3つのルールさえ把握しておけば、まずはなんとかなるようです。

将棋の駒の動き方

チェスも同じですが、将棋の駒がどう動くのかが覚えられなくて将棋を行うのを敬遠してしまう方は多いように感じます。

それぞれの駒の動き方をまとめると次のようになります。

動き方
王(王将) 周囲の8マスいずれか一つに進むことができます
飛(飛車) 縦横に何マスでも進むことができます
角(角将) 斜め方向に何マスでも進むことができます
金(金将) 周囲の8マスの内、斜め後ろ以外のマスに進むことができます
銀(銀将) 周囲の8マスの内、真後ろと真横以外のマスに進むことができます
桂(桂馬) 前方に2マス、左右どちらかに1マスのところに進むことができます
香(香車) 前方に何マスでも進むことができます
歩(歩兵) 前方に1マスだけ進むことができます

その他に、「歩→と金」「飛車→竜王」のように敵の陣地に駒を侵入させることで駒を裏返して“成る”というルールがあります。
この“成駒”になることで動き方も変わってきます。

成駒 動き方
竜王(龍王) 飛車の動きに加え、さらに斜めに1マス動かすことができるようになります
竜馬(龍馬) 角将の動きに加え、さらに縦と横1マス動かすことができるようになります。
成銀 周囲の8マスの内、斜め後ろ以外のマスに進むことができます(金と同じ動き)
成桂 周囲の8マスの内、斜め後ろ以外のマスに進むことができます(金と同じ動き)
成香 周囲の8マスの内、斜め後ろ以外のマスに進むことができます(金と同じ動き)
と金 周囲の8マスの内、斜め後ろ以外のマスに進むことができます(金と同じ動き)
駒の動き方が覚えるまでが大変ですね。
将棋やチェスは駒の動き方、
麻雀は役を覚えてからが本当に楽しくなるみたいだからね!

将棋と脳科学

ここ最近では将棋を脳科学の観点から捉えなおす研究や取り組みが多くなっているようです。
ここでは脳科学からみた将棋についての研究をご紹介します。

将棋×理化学研究所

「将棋棋士の直観の脳科学研究」という“将棋棋士を被験者とし直観について脳科学からアプローチする”という研究です。
理化学研究所が2007年4月年から開始しています。

プロ棋士の直観は、尾状核を通る神経回路に導かれる

実際にMRI装置の中にプロの棋士、アマチュアの棋士それぞれに入ってもらって、その中で詰め将棋の問題や必至問題の盤面を解くときの脳活動を測定するという比較検討の研究です。

この研究結果を端的にまとめると…

  • 大脳皮質頭頂葉の楔前部(けつぜんぶ):将棋盤面を見て瞬時に駒組を認識するときに活動する
  • 大脳基底核の尾状核:最適な次の一手を直観的に導き出すときに活動する
  • 楔前部・尾状核:盤面を見て次の一手を直観的に導き出す過程で連動して活動する

…ということがわかったようです。

この研究は、米国の科学雑誌『Science』(1月21日号)に掲載されました。

プロ棋士の直観に関わる脳活動の時間的な特性

この研究結果を端的にまとめると…

  • 前頭部における脳波:意味のある駒配置に対してのみ反応
  • 側頭部における脳波:意味のある駒配置にもデタラメな駒配置にも同様に反応
  • 脳波活動は局面の堤示から0.2秒で現れる

…となります。

つまり…

棋士が局面を直観的に理解する際に…

  • 前頭部:局面が表現する全体的な意味を処理する
  • 側頭部:局面を構成する個々の要素(駒)を処理する

…という可能性を示唆することになります。

この研究報告は英国の科学誌Scientific Reports(2014年8月4日)に掲載されたようです。

プロの棋士がどうして一瞬で次の手をひらめくのかって、はっきりわかっていませんでしたからね。
実際に理化学研究所のような研究機関が“将棋”を脳科学の観点で捉えているというのは、
リハビリテーションに関わるものとしては非常に興味深いよね!

将棋に期待できるリハビリ、脳トレ効果

では、実際に将棋を行うことで期待できるリハビリ、脳トレとしての効果とはどのようなものでしょうか?

端的に言えば次の効果があげられます。

  • 論理的思考能力が向上する
  • 集中力がアップする
  • 柔軟な情報操作能力が向上する
  • 頭の回転が早くなる
  • 意志決定能力が向上する
  • 社会性やコミュニケーション能力が向上する
  • 洞察力が向上する

…様々な取組み、文献、研究などによると、こういった効果が期待できるようです。

つまり、リハビリの観点から将棋というボードゲーム、アクティビティを考えると…

  • 認知症の予防として
  • コミュニケーションツールとして
  • 社会参加のきっかけとして

…こういったリハビリ効果が期待できると考えられます。

大人になってから、認知症予防として将棋を始める人も多いみたいですね!
認知症の予防に取り組んでいる行政も、将棋を利用した事業をはじめるくらいだからね!

まとめ

本記事では将棋の特徴や脳科学からの観点、期待できるリハビリ効果などについて解説しました。

将棋は…

  • 700万人の参加人口を有するボードゲーム
  • 海外でも人気がでてきている
  • 将棋には様々な用具があり、伝統工芸としての文化もある
  • 将棋は脳科学の観点からも研究対象として有用
  • 認知症予防やコミュニケーションツールとしての効果が期待できる

作業療法士は語りたい!

作業療法のリハビリの現場でも、将棋って結構メジャーなプログラムですからね!
ただ、セラピスト側がルールを知らないで導入できない…ってことも多いようだからね。
セラピーのツールとして将棋をもっと見直して、学んでいく必要がありますね!
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