手指の巧緻性を検査する方法はたくさんありますが、今回はアメリカでは頻繁に使用されている“オコナー手指操作性テスト(O’Connor Finger Dexterity Test)”についてまとめてみました!

オコナー手指操作性テストとは?


“オコナー手指操作性テスト(O’Connor Finger Dexterity Test)”は主にアメリカなどで巧緻性の評価に頻繁に使用される検査です。
主な検査方法としては、被験者は片手で3本のピンをつまみ、ボードの穴にその3本のピンをさしていき、前半50穴、後半50穴を埋めるのに要した時間を計る…というものになります。

目的について

被験者の巧緻能力を数値化する…という定量的検査としての目的が主なものですが、
時計製造や旋盤作業といった高い巧緻能力を要する作業現場での作業能力の目安を測定する目的でも使用されているようです。

準備について

オコナー手指操作性テストの準備としては…

①被験者をテーブルに向かって座らせます
②ピンを受け皿に入れた状態でボードを被験者の前に設置します。

教示方法について

被験者の検査実施前に、検者は以下のような教示をし、検査説明をする必要があります。

①「あなたの前にあるボードには、100個の穴があり、各穴は3本のピンが入る大きさです。
一度に3本のピンをつまみ上げ穴に入れます。
片手でできる限り早く3本のピンを各穴に入れます。
あなたから最も遠い角から始め、左から右へとあなたに向かって進めて行きます。(被験者が左利きの場合は右から左へ)」

②この段階で検者がデモンストレーションを行います。

③「もし、あなたに最も近い角から始めると、あなたの袖や指がピンを持ち上げてしまうかもしれません。
必ず一列を完全に埋めてから、次の列を始めてください。飛び越しはやめてください。
床に1本や2本落としてもまだ皿の中に十分ピンがありますから、落ちたピンはそのままにして、作業を止めないでください。
私の“始め”という合図で始めてください。また、ボード全部がいっぱいになるまで止めないでください。」

練習について

教示の後、本試験前に練習として被験者に最上段の10個の穴を埋めさせます。
練習は最上段の10個の穴全てを埋めさせることのみで、それ以上の練習はしてはいけません。
10個の穴を埋めた後は、練習終了とし、ピンをもとの皿に戻し、少しの間休憩させます。

本試験と記録について

練習後の休憩の後、被験者にテストを開始するように指示します。
その際、ストップウォッチで時間を計りますが、最初の5列(50穴)にかかった時間を記録します。
加えて、ボードを埋めつくすまでの最後の5列(50穴)にかかった時間を記録します。

注意点について

オコナー手指テストを実施する際にはいくつかの注意点があります。

受け皿の設置位置

受け皿の位置は、テーブルの端より前方30cm前方になるように設置します。

受け皿は被験者の利き手側に設置

受け皿は被験者が右利きの場合は右側に、左利きの場合は左側に設置します。

検査前は爪を均一にきれいに揃えておく

被験者の爪の状態がピンをつまむ速度に影響する場合があるので、検査前に被験者の爪をきれいに均一に切っておくことが必要です。

検査場所について

被験者が集中できるような静かな場所で検査は行ってください。

スコアの算定方法について

オコナー巧緻性試験の点数は、以下の計算式で算出されます。

生スコア(Raw Score:R.S)=“前半50穴の時間”+“1.1×後半50穴の時間/2

例として、被験者が…
・ボード前半にかかった時間が243秒
・ボード後半にかかった時間が225秒
…だったとすると、

R.S=(243+1.1×225)/2
  =245.25

…と算出できます。

オコナー手指操作性テストの標準スコアについて

R.S.(男) R.S.(女) 標準スコア ランク%
183 166 8.0 99.86
194 175 7.5 99.4
207 186 7.0 97.7
221 197 6.5 93.3
238 211 6.0 84.1
257 226 5.5 69.1
280 244 5.0 50.0
307 265 4.5 30.9
340 290 4.0 15.9
382 319 3.5 6.7
434 356 3.0 2.3
503 402 2.5 0.6
598 462 2.0 0.14

まとめ

巧緻性の機能を評価する場合って、できるorできないだけでなく、効率性やスピード、その作業を継続していく際の耐久性といった視点も必要になってきます。
その点では今回の“オコナー手指操作性テスト”は最適な検査方法かもしれませんね!

作業療法士は語りたい!

でもこのオコナー手指操作性テストってあまり日本では使われていないんですかね?
論文もあまり日本語のはみられないね。
でも、巧緻機能障害の検査だけでなく、巧緻性を要する作業現場への判定材料として使用されているって点では面白いんだけどね!

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