リハビリテーション評価

改訂水飲みテスト(MWST)の目的と方法、判定基準やカットオフ値について

 

改訂水飲みテストとは、嚥下障害の疑いがあるクライアントに対して行う嚥下機能のスクリーニング検査になります。
今回は「改訂水飲みテストの目的と方法、判定基準やカットオフ値」についてまとめました!

改訂水飲みテストとは?

“改訂水飲みテスト”とは、被験者の嚥下機能評価のためのスクリーニング検査の一つです。
その他に“反復唾液嚥下テスト”や“水飲みテスト(窪田式)”、“フード(食物)テスト”などがあります。

改訂水飲みテストを英語ではなんと言う?

改訂水飲みテストは英語では、“Modified Water Swallowing Test”と表記され、“MWST”と略されて臨床では使用されます。

改訂水飲みテストの目的について

改訂水飲みテストの目的としてはいくつかありますが、

①被験者の嚥下機能の程度をスクリーニング的に把握するため
②被験者にとって適切なおおよその食物形態を把握するため
…とされています。

水飲みテスト(窪田式)との違いは?

水飲みテスト(窪田式)の場合、使用する水の量が30mlであるため、急性期のクライアントや重度の摂食・嚥下障害を有する被験者にとっては誤嚥のリスクが高い検査であることが問題でした。
そのため、3mlと少ない水の量でも可能な改訂水飲みテストが開発された…という経緯があるようです。
臨床でも、リスクが高い被験者に対しては改訂式水飲みテストを行い、問題ない場合に改めて30mlを使用する窪田式の水飲みテストを行うことが薦められています。

改訂水飲みテストの方法について

改訂水飲みテストの実施方法は、

①3mlの冷水を被験者の口腔内に入れます
②被験者に嚥下してもらいます
③嚥下反射誘発の有無、むせ、呼吸の変化を評価します
④判定基準を基に、4点以上なら最大2回(合計3回)繰り返します
⑤最も悪い場合を評価結果として記載します。

…となります。

改訂水飲みテストの判定基準

改訂水飲みテストの判定と評価基準については以下のとおりになります。

判定 評価基準
判定不能 口から出す、無反応
1a 嚥下なし、むせなし、湿性嗄声あるいは呼吸変化あり
1b 嚥下なし、むせあり
2 嚥下あり、むせなし、呼吸変化あり
3a 嚥下あり、むせなし、湿性嗄声あり
3b 嚥下あり、むせあり
4 嚥下あり、むせなし、湿性嗄声・呼吸変化なし、追加嚥下不可
5 4に加えて追加嚥下運動が30秒以内に2回以上可能

改訂水飲みテストのカットオフ値について

カットオフ値を3点とすると、誤嚥有無判別の感度は 0.70、特異度は 0.88 とされているようです。
参考:摂食嚥下障害の評価【簡易版】2015

リハビリの様々な検査のカットオフ値についての記事一覧はこちら

注意点

改訂水飲みテストを行う際の注意点については以下の通りになります。

・「②被験者に嚥下してもらう」の際、可能であれば追加して2回嚥下運動をさせその可否を評価します。
・口腔内に水を入れる際には咽頭に直接流れ込むのを防ぐために、舌背には注がず必ず口腔底に水を入れてから嚥下させます。
・被験者が脳血管障害など中枢性疾患不顕性誤嚥の可能性もあるので注意する

まとめ

嚥下機能はそのクライアントの“食事”というADL動作という観点のみならず、“栄養”という生存機能面でも重要な機能の一つと言えます。
嚥下=STの分野ではなく、そこに作業療法士はどう貢献できるか?という見方で支援をおこなう必要がありますね。

作業療法士は語りたい!

改訂水飲みテスト自体は絶対STでなければ行ってはいけないってことではないから、
STがいない現場によっては作業療法士が行う場合もあるようだね。
もちろん共通言語としてはこの改定水飲みテストの方法や判定基準などについて、
作業療法士も知っておく必要はありますよね!
 

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OT愛東

臨床15年目の作業療法士。
作業療法士としてのキャリアと同時に、音楽関係、アパレル関係、ナイトビジネスなどの経験を経て現在ウェブ事業の展開も行っている。
現在は作業療法士のキャリアアップを目的としたウェブメディア『作業療法プレス』をはじめ、複数のブログメディアを運営。
また、自身の様々なキャリアから、改めて「働き方」を考え、支援するために“働きにくさをリハビリする”産業作業療法研究会を設立。
日本作業療法士協会会員・日本職業リハビリテーション学会員・両立支援コーディネーター

OT若菜

臨床3年目の新人作業療法士。
手先が器用なため、手工芸を用いたアクティビティでの介入が得意。
これといった趣味はなく休日は家でダラダラしている。
現在彼氏募集中。
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