女性にとって化粧は必要不可欠な整容動作と言えます。
特に社会生活を営むにあたっての身だしなみ、そして自己表現の手段として有用な化粧についてまとめました。

化粧とは?

狭義の意味としては、

白粉(おしろい)や紅(べに)などをつけて顔(など)を装い、飾ること

とされています。

化粧品の定義について

化粧を行う際に使用する道具である“化粧品”ですが、薬事法における化粧の定義とは次のようになります。

ひとの身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚もしくは毛髪を健やかに保つことを目的に使用するもの

つまり、あくまで薬事法における定義ですが、化粧とは外見や見た目を美しく飾るだけではなく、清潔にするということも含まれていると解釈できます。

化粧の目的

上記のことも踏まえたうえで、化粧動作の目的としては次のようなものがあげられます。

  • 身だしなみのひとつとして
  • 自己表現のひとつとして

身だしなみのひとつとして

まず、化粧そのものは社会生活を営む上での“身だしなみ”や“作法”として意味を担ってきます。
これは更衣が持つ意味と同じであり、TPOに合わせた化粧をすることで他者に不快感を与えないようにすることにもなります。

自己表現のひとつとして

もうひとつの目的としては、自己表現…いわゆるファッションとしてです。
自分をより魅力的に見せようとする自己表現手段の一つとして化粧は用いられます。

化粧の効果について

これらのことから、化粧を行うことでどのような効果が期待できるのでしょうか?
セラピー的な観点でいえば、以下のような期待できる効果があげられます。

  • 社会生活の円滑化
  • 気持ちの切り替え
  • 自尊心の維持
  • 健康寿命の延伸

社会生活の円滑化

化粧の目的の項目でも触れたように、TPOに合わせた化粧をすることで他者に不快感を与えないようにし、円滑な人間関係、円滑な社会生活を営む一助としての効果が期待できます。
社会生活を営むには様々な立場、年齢の他人と接することになります。
もちろん「化粧=身だしなみやマナー」論に対しては異論を持つ方もいらっしゃいますが、やはりまだ大多数は化粧をすること=社会人としての身だしなみという認識が強いのかと思います。

気持ちの切り替え

化粧をすることで自分自身の気持ちを切り替える、という効果が期待できます。
この気持ちの切り替えは生活リズムや習慣としても機能を果たすため、毎日の生活を健康的かつ安定的に過ごすためには必要なことと考えられます。

自尊心の向上

化粧をすることで自分自身の持つ魅力をより引出し、自尊心を高めるという効果も期待できます。
他者からの評価を期待することを最優先にすべきではないでしょうが、化粧をして自己評価を高めるということは精神的な安定にもつながります。

健康寿命の延伸

近年、化粧が認知症予防や健康寿命の延伸に効果があるという報告が多くなってきました。
自尊心の向上にもつながることでが、自分の外見の状態を確認すること、様々な化粧品や道具を使用し化粧をする工程、そして気持ちを切り替えて社会生活を送ることというのは、非常に多くの感覚体験が備わっています。
このような感覚刺激が健康寿命の延伸につながるのかと考えられます。

まとめ

整容動作の一つである化粧の目的や期待できる効果を考えると、非常に作業療法的な治療に近いものを感じます。
たとえ入院中でも、在宅生活を送っている高齢のクライアントでも、積極的にこの化粧を促していくことは健康的な生活を送ることにつながるのかもしれません。

作業療法士は語りたい!

実際に化粧療法ってありますし、化粧品メーカーも力を入れ始めているみたいですね。
ADL支援や作業での健康増進を武器にしている作業療法士は、もっと化粧動作にアンテナを張ってもいいかもしれないね!