施設への短期入所のサービスとしてはショートステイの他に“短期入所療養介護”というサービスもあります。
本記事では、この端記入療養介護について…
- 定義
- 目的
- 対象
- 療養内容
- ショートステイとの違い
…などについて解説します。
目次
短期入所療養介護とは?
短期入所療養介護とは…
…と定義されます。
目的
では、この短期入所療養介護を利用する目的とはどのようなものになるのでしょうか?
これは一般的なショートステイと同様に…
- 介護者である家族の身体的、精神的負担の軽減
- 介護者の病気や冠婚葬祭といったライフイベントによる介護負担の軽減
…といった目的で利用されることが多いようです。
対象
ショートステイ同様、要介護1以上の認定を受けた方が対象となります。
ただしより医療的なケアが必要な方を対象する場合が多くあります。
利用日数
一般のショートステイと同様に、連続して30日までのショートステイが可能です。
ただし、生活介護から療養介護へ移る場合、もしくは療養介護から生活介護に移る場合は日数は通算されないという特徴があります。
提供する施設
短期入所療養介護を提供する施設としては…
- 介護老人保健施設
- 介護療養型医療施設
- 療養病床を持つ病院・診療所
- 老人性認知疾病療養病棟をもつ病院
…があげられます。
ショートステイとの違いについて
つまり、短期入所療養介護はショートステイの一種ではあるものの、
…という点で違いがあると言えます。
提供されるサービス内容
では、医療面のケアを重視している短期入所療養介護ではどのようなサービスを受けることができるのでしょうか?
主に…
- 病状の確認
- 医療機器の調整と交換
- リハビリテーション
- 認知症への対応
- 緊急時の受け入れ
- 急変時の対応
- ターミナルケア
- 日常生活上の介護
- 生活相談、アドバイス
…といったものがあげられます。
以下に詳しく解説します。
病状の確認
利用者の血圧や体温といった健康状態や病状の診断、状態の把握はもちろんのこと、服薬指導やインスリンの自己注射の管理、指導といった医療的なケアを行います。
また褥瘡の状態への評価や処置を行うケースもあります。
医療機器の調整と交換
一般的なショートステイではなかなか受け入れが困難な胃瘻の利用者を受け入れる体制があるのも、短期入所療養介護の特徴とも言えます。
そのため、胃瘻チューブといった医療器具の調整や交換なども行います。
リハビリテーション
作業療法士、理学療法士、言語聴覚士などのリハビリセラピストによるリハビリテーションを受けることができます。
利用者個別でリハビリの計画を立案し、訓練を行うためより細かな支援を受けることができます。
認知症への対応
施設によっては認知症介護に関する専門的な研修を修了したスタッフが在籍していることもあり、より細かな認知症への対応や介護を受けることができます。
緊急時の受け入れ
基本的には、短期入所療養介護は介護保険によるケアプランによってプランニングされますが、介護者の急病など突然のできごとによって介護ができなくなる場合もあります。
そういった緊急時の受け入れを行うのも、短期入所療養介護のサービスと言えます。
急変時の対応
短期入所療養介護のサービスを提供している施設には、医師が在籍していることから利用者の状態急変にすぐに対応することができます。
その際はショートステイ先の医師の判断により、協力医療機関に診療依頼又は専門的機関を紹介するプロセスになります。
ターミナルケア
終末期の対応や看取りといったターミナルケアを行うことができます。
日常生活上の介護
一般的なショートステイと同様、食事の提供や入浴、排泄介助などの介護サービスを行います。
生活相談、アドバイス
自宅での介護や療養生活を送る上での相談にのったり、アドバイスしたりします。
まとめ
本記事では、短期入所療養介護について解説しました。
- 一時的に入所し、必要な医療などを受けるサービス
- 介護者の負担軽減が主な目的
- より医療的なケアが必要な要介護1以上の方が対象
- ショートステイとの大きな違いは、より医療面のケアを重視しているという点
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