介護保険関連で働く作業療法士は、ケアマネジャーと関わる機会も多くあります。
幸い関わるケアマネの方は皆さん熱心で良い人たちばかりなのですが、世の中には一概にそうとは言えないケアマネもいらっしゃるようです。
そこで本記事では、良いケアマネジャーの条件について解説します。
目次
ケアマネジャーについて
まずはこのケアマネジャーについてですが、介護保険制度上では“介護支援専門員”と呼ばれています。
役割
ケアマネジャーの主な役割としては…
…になります。
資格を受けるには?
介護支援専門員の資格を受けるには…
- 介護福祉士や社会福祉士、あるいは看護師や保健師などの資格を持つこと
- 5年以上の実務経験があること
…が条件となります。
良いケアマネジャーとは?
では、良いケアマネジャーとはどのような条件が必要になるのでしょうか?
思うに次のような条件があげられます。
- 実務経験を活かした分野にいること
- 高いヒアリング能力を持っていること
- アイディアが豊富で柔軟性が高いこと
- フットワークが軽いこと
以下に詳しく解説します。
実務経験を活かした分野にいること
前述したように、ケアマネジャーの資格を受けるためには実務経験が5年間必要になります。
言い換えれば、この5年間どのような業務を経験してきたかによってケアマネジャーの得意分野は大きく変わるということです。
例で言えば…
- 施設の介護福祉士:介護施設の現場について詳しい
- 訪問ヘルパー:在宅での介護について詳しい
- 看護師:医療ケアについて詳しい
…といったイメージです。
もちろん経験が豊富なケアマネジャーであれば幅広い経験と知識を有しているのでしょうけど、それでも5年間の実務経験をベースにしていることが多いように感じます。
そのケアマネジャーのキャリアの背景が何の資格でどの分野だったかを知るということも重要と言えます。
高いヒアリング能力を持っていること
ケアマネジャーは利用者本人や家族、利用するサービス事業者や施設職員、そして医師や看護師といった医療スタッフから情報収集するため、非常に高いヒアリング能力が求められます。
さらには…
- 真摯に話を聞いてくれるか
- 様々な情報の優先順位をきちんとつけれるか
- 収集した情報からわかりやすいケアプランを立てれるか
…といった能力も求められます。
アイディアが豊富で柔軟性が高いこと
実際の介護の生活は千差万別で、非常に多種多様になります。
教科書通りにいかないことも多々ありますし、介護、医療分野のみならず、様々な知識が求められる場合があります。
この様々な知識を上手に取捨選択、統合し、アイディアとして昇華できる人材が現場には必要だと思います。
そして突発的な事態にも柔軟に対応できる能力も必要になります。
フットワークが軽いこと
いくら知識が豊富で、アイディアも多かったとしても、それを実行に移すことができなければ意味はありません。
すぐに行動に移すことができるフットワークの軽さも求められます。
まとめ
本記事では良いケアマネジャーの条件について解説しました。
- 人柄の良さと高い能力を備わっている人が良いケアマネジャーといえる
- また、実務経験が何の資格で、どの分野によるものかも重要なポイント
- 幅広い知識や対応が必要なケアマネジャーでも得意不得意はあるはず
- 利用する側や連携する側もそのケアマネジャーの特徴を理解することで、よりよい支援を行うことができるはず
作業療法士は語りたい!
ケアマネ一年生の教科書―新人ケアマネ・咲良ゆかりの場合― (まんがでわかる! 介護のお仕事シリーズ)