Rehabilitation

内科学勉強している?- 高齢化社会に伴い、作業療法士には内科学の知識が求められることについて

 
高齢化社会に伴い、作業療法士には内科学の知識が求められることについて

作業療法士をはじめとしたリハビリテーションセラピストは、今後内科学的な知識と見解も重要視されてくると言われています。
“内部障害リハビリテーション”という分野もあることからも、その需要は高くなっていることがわかります。
そこで今回は『リハビリテーションセラピストへの内科学の知識の必要性』について解説します。

内科学とは?

内科学の定義についてですが、次のように定められています。

内科学(ないかがく、英語: internal medicine)は、主に身体の臓器(内臓)を対象とし、一般に手術によらない方法での診療とその研究を行う医学の一分野。
医学において古代よりその基礎中心ともいえる領域

この意味で内科学は医学の中心的学問と言われています。
ちなみに“手術によらない方法”という点で、外科学とは対照的と言えます。

また次のような定義もされています。

内科学は疾病の本態と原因を明らかにし、疾病を発見し、対処して、患者の社会生活を可能な限りに健康的に維持するための臨床科学である

これは、日本の代表的内科学書である朝倉書店の「内科学」に記載されている定義です。
この“社会的生活を可能な限りに健康的に維持するための~”という点が、非常にリハビリテーションの概念に近いものを感じると同時に、リハビリテーションに関わるセラピストは内科学的な観点も必要なんだと改めて感じさせられます。

リハビリセラピストが内科学を勉強する必要性と理由について

では、解剖学や生理学、運動学といった学問はもちろんですが、内科学もリハビリテーションセラピストにとっては必要性が高い学問であることの、理由としては何があげられるでしょうか?
次のようなものがあげられます。

  1. 内部障害へのリハビリのニーズが高まってきたから
  2. クライアントの全身状態を把握する必要性があるから

以下に詳しく解説します。

①内部障害へのリハビリのニーズが高まってきたから

今後、作業療法の対象の範囲は広がるものの、超高齢化社会に伴い圧倒的に高齢者を対象とすることは絶対と言えます。
この高齢者の増加に伴う慢性疾患の増加と疾病構造の変化からも、内部障害に関する知識、見解、そして対応方法のニーズがさらに増加していくと考えられます。
特に生活習慣病を中心とした内科的慢性疾患におけるニーズが高まることからも、作業療法士には生活指導の方法といったコンサルティング的な要素も求められてくると言えます。

②クライアントの全身状態を把握する必要性があるから

高齢者が増えることというのは、それだけなにかしらの内科的疾患を有するクライアントが増えてくるということになります。
ひとつの疾患に対してのリハビリテーションを行うのではなく、複数の内科的疾患を既往歴などからも判断し対応していき、全身状態を把握していくという視点も重要視されていきます。
これは予防的な観点からも必要性が高いことと考えられます。

内科学の下位分野について

主に臓器別に分類されていった内科学ですが、主に次のような分類に分けられます。

  • 循環器学(英:Cardiology)
  • 消化器学(英:Gastroenterology and Hepatology)
  • 呼吸器学(英:Pulmonology)
  • 内分泌学(英:Endocrinology)
  • 血液学(英:Hematology)
  • 腎臓学(英:Nephrology)
  • 神経学(英:Neurology)
  • 感染症学(英:Infectious diseases)
  • リウマチ学(英:Rheumatology)
  • 心身医学(英:Psychosomatic Medicine)
  • 腫瘍学(英:Oncology)

細分化された理由として

内科学がこのように臓器別の複数の下位分野に細分化された背景としては、高度化された内科学は1人の内科医がすべての疾患に精通すること不可能…と判断されたからというのがあります。
そのため長い期間、内科診療ではそれぞれの診療科として独立したものとなっていました。

高齢化社会に伴う内科診療へのニーズの変遷

しかし高齢化社会に伴い、そういった細分化され独立的に構成されている内科診療では対応しきれなくなってきたようです。
というのも、高齢者は若年者とは異なり老化にともなう特有な身体機能の変化や代謝障害がおこり、一人のクライアントが複数の疾患んを同時に有するという特徴があります。
一人のクライアントを生活環境、生活歴、価値観や生き方といった総合的に理解、判断する能力が医療支援側に求められるようになってきました。

これはもちろん内科医に限らず、作業療法士にとっても求められるものだと考えます。

まとめ

高齢化社会において内科学は非常に必要性が高い分野の学問であると考えます。
しかしただ目の前の症状から疾病の診断と治療方法の選択を行うのみではなく、総合的かつ俯瞰的な視点が求められるようになってきます。
これは高齢者を対象とする機会が大きい作業療法士にとっても言えることだと感じます。

作業療法士は語りたい!

養成校のカリキュラムで内科学は習いますが、
他の解剖学や生理学、運動学よりは重要視されていない…って感じですね。
臨床で多くの高齢のクライアントと関わると、いかに内科学の知識が必要かって強く感じるんだけどね!

sponsored Link
 

ピックアップ記事

Sponsored Link

PAGE TOP