Rehabilitation

手洗い動作の工程分析・動作分析について

 
手洗い動作の工程分析・動作分析について

清潔の保持だけでなく、感染予防のためにも手洗い動作は生活のなかで必須な行為と言えます。
しかし何かしらの障害を抱えたクライアントにとってはその手洗い動作さえ困難であったり、不十分で合ったりする場合があります。
作業療法士がこの手洗い動作の支援に関わる際、分析的な評価が必要になります。
今回はこの手洗い動作の工程分析、動作分析についてまとめました。

手洗い動作の工程分析

手洗い動作に関しては様々な方法がありますが、感染予防としても有効な以下の工程を基準に考えてみます。

  1. 流水で手を洗う
  2. ハンドソープを手に取る
  3. 手のひら、指の腹面を洗う
  4. 手の甲、指の背を洗う
  5. 指の間、付け根を洗う
  6. 母指と母指の付け根を洗う
  7. 指先を洗う
  8. 手首を洗う
  9. 流水でハンドソープを洗い流す
  10. ペーパータオルでふき取る
  11. アルコールによる消毒を行う

①流水で手を洗う

この工程で必要な動作としては、

  • 蛇口までリーチする
  • 蛇口をあけ流水を出す
  • 流水までリーチする
  • 両手を洗う(濡らす)

…の動作があげられます。

②ハンドソープを手に取る

この工程で必要な動作としては、

  • ハンドソープまでリーチする
  • ハンドソープのポンプを押す
  • ハンドソープを手に取る

…といった動作が必要になります。

③手のひら、指の腹面を洗う

この工程で必要な動作は、

  • 手に取ったハンドソープをもう一方の手につける
  • 手をこするように合わせて洗う
  • 指先と手掌面を交互に合わせて洗う

…となります。
前提条件として両側の手掌面を合わせる肢位がとれることになります。

④手の甲、指の背を洗う

この工程で必要な動作としては、

  • ハンドソープを手の甲、指の背につける
  • 交互に手の甲、指の背を洗う

…になりますが、手の甲である背面までのリーチ動作が必要になります。

⑤指の間、付け根を洗う

この工程では、

  • 手を組むように洗う

…という動作が必要になります。
指先による探索的な動作も必要ですが、何より指節間に指を挟ませるための可動域も求められます。

⑥母指と母指の付け根を洗う

この工程で求められる動作としては、

  • 母指を握るように洗う

…ことになります。

⑦指先を洗う

この工程では、指先…特に爪の間の洗浄が求められるため、

  • 手掌面に対して洗う側の指先を当てる動作

…が求められます。
手指の伸展制限がある場合は非常に困難な工程になります。

⑧手首を洗う

この工程では、効率よく洗うためにも、

  • 洗われる側の前腕回内外動作

…が求められます。

⑨流水でハンドソープを洗い流す

この工程で必要な動作としては、

  • 流水までリーチする
  • 流水でハンドソープを洗い流す
  • 蛇口までリーチする
  • 蛇口を閉じる

…があげられます。

⑩ペーパータオルでふき取る

ふき取りの工程に関してですが、

  • ペーパータオルまでリーチする
  • ペーパータオルを取る
  • 両手をふき取る
  • ペーパータオルをゴミ箱へ捨てる

…という動作が必要になります。

⑪アルコールによる消毒を行う

この工程では、

  • アルコール消毒液のボトルまでリーチする
  • ボトルのポンプを押す
  • 手にアルコール消毒液を取る
  • 両手に馴染ませる

…という動作が求められます。

まとめ

手洗い動作の遂行が困難なクライアントに対して、支援をおこなう場合はどの工程、どの動作要素が困難なのかを抽出する必要があります。
もちろん上記の工程はあくまで一例であるので、全てのケースがこの工程に合わせることはできないかもしれません。
ただ作業療法士には、クライアントに対して感染予防効果の高い手洗い動作を行えるように支援する必要があると思います。

作業療法士は語りたい!

ただ手を洗えばOKではなく、きちんと手洗い動作の目的を達成できるような工程を前提として、介入する必要があるのでしょうね!
蛇口からでる流水に手を当てて拭けただけで、「手洗い動作自立!」とは一概に言えないってことだね!

 

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