Rehabilitation

握力測定の目的と測定方法、注意点や平均値について

 

握力を測定する機会はリハビリテーションの臨床や現場では多いと思います。
握力計で簡単に測定できるっていう点は非常によいのですが、その簡便さから測定方法や目的について曖昧なままだったりしませんか?
そこで今回は『握力測定の目的と測定方法、注意点』についてまとめてみました。

握力測定の目的

握力測定の目的としては

①全身の筋力測定として有用
②疾病リスクの把握
…があげられます。

①全身の筋力測定として有用

握力は物を握る力ですが、実は下肢をはじめ多くの部位の筋力と相関関係が高いことが様々な研究で報告されています。
また測定方法が簡単なこと、注意点され気を付ければ比較的客観的な筋力として測定できることから、特に高齢者の握力測定は全身の筋力の程度を知るための指標として有用とされています。

②疾病リスクの把握

握力の経年低下が大きいほど、総死亡、循環器死亡、その他の死亡リスクが優位に上昇することがわかっています。
つまり定期的な握力測定によって万が一急激な低下がみられる場合は、その被験者は何かしらの疾病の可能性がある…というスクリーニング的な評価として有用化される…ともいえます。

握力測定の方法について

基本的に握力測定は

①握力計のスイッチをON
②握力計を被験者に持たせる
③体に触れないように腕をまっすぐ下げる
④握力計を握る

①握力計のスイッチをON

デジタル表記のスメドレー式握力計の場合はスイッチをONにし、しばらくすると0kgの表示がでます。
アナログ式の握力計を使用する場合は、手動で針を0を指すように戻す必要があります。

②握力計を被験者に持たせる

握力計の針、表示が0になったことを確認したら、握力計が被験者の体に対して外側を向くように持たせます。
つまり被験者の手の甲が外側を向くように握らせます。
後述する注意点でも触れますが、この際被験者の人差し指の第2関節を直角になるように検者は調整する必要があります。

③体に触れないように腕をまっすぐ下げる

握力計の測定は基本的に立位で行いますので、測定の際は両足を左右に少し開きます。
それから測定する側の腕が体に触れないようにまっすぐ下げます。

④握力計を握る

被験者は力いっぱい握ることが予想されますので、身体や衣服にも触れないように、そして握力計を振り回さないように注意します。
測定は左右交互に2回行います。

握力測定の注意点について

握力測定を行う際の注意点ですが、

①右→左→右→左の順に左右交互に行う
②2回連続で測定しない
③指の角度は90度
…の3点があげられます。

①左右交互に行う

測定する被験者の握力は、左右交互に測定します。
右手→左手→右手→左手…の順に行うように推奨されていますが、これは被験者が右利きを前提としていると考えられますので、
もしも被験者が左利きの場合は左手→右手→左手→右手の順に測定するのがよいでしょうね。
つまり、被験者の利き手から、左右交互に行う…ということです!

②2回連続で測定しない

2回連続で同じ被験者が測定しないようにする…ということも推奨されています。
つまり、被験者が利き手→非利き手と1回目の握力測定をした後には他の被験者の測定を行うこと…ということです。
注意点①の『左右交互に行う』、ということと一緒で、筋疲労を避ける目的と考えられます。
もしも被験者が1人の場合は、1回目と2回目の測定の間に休憩を挟んでこれを回避する必要があります。

③指の角度は90度

検者は被験者が握力計を握る指の角度を90度になるように調整する必要があります。
これは毎回測定前に行うべき…とされています。
目的としては、指の角度によって測定値が変化し誤差が生まれるのを避けるためになります。

きちんとした測定結果を出すためにもこれらの注意点に気を付けて実施する必要があります。

握力の年齢平均について

握力の年齢平均については以下の通りになります。

年齢 男子 女子
6歳 9.45 8.80
7歳 11.04 10.41
8歳 13.12 12.34
9歳 14.94 14.23
10歳 17.12 16.58
11歳 20.26 19.73
12歳 23.93 21.57
13歳 29.66 24.00
14歳 35.12 25.50
15歳 37.87 25.58
16歳 40.45 26.60
17歳 42.44 27.09
18歳 42.32 26.37
19歳 43.07 27.18
20~24歳 46.33 27.79
25~29歳 46.89 28.27
30~34歳 47.03 28.77
35~39歳 47.16 29.34
40~44歳 46.95 29.35
45~49歳 46.51 29.31
50~54歳 45.68 28.17
55~59歳 44.69 27.41
60~64歳 42.85 26.31
65~69歳 39.98 25.20
70~74歳 37.36 23.82
75~79歳 35.07 22.49

まとめ

「たかが握力測定」と言わず、その方法や注意点をしっかりと把握した上で行うことで、非常に得られる情報は多かったりします。
単なるリハビリテーション評価の一つとしてみるのではなく、これを機に握力測定を見直して臨床や現場で役立たせるといいでしょうね!

作業療法士は語りたい!

あまり握力測定をしっかりそこまで深く考えたことなかったです。
握力に関する論文や文献を調べると、結構日常生活能力や疾病リスクとの相関性が高いことがわかるんだ!
作業療法士としてはフィジカル面だけでなく、ADLや予防的な側面からも
クライアントの握力を測定するといいんでしょうね!
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