Rehabilitation

FIMのトイレ動作における項目や具体例、採点方法などについて

 

FIMの“セルフケア”項目の一つである“トイレ動作”を評価する際に、「尿器やバルーン、ポータブルトイレを使用している場合はどうしたらよいのか?」「日中と夜間で状況が異なる場合はどちらの点数に合わせるべきか?」といった疑問点についてよく聞かれます。
そこで今回は『FIMのトイレ動作における項目や具体例、採点方法』などについて解説します。

トイレ動作の評価対象の課題

FIMのトイレ動作において、対象となる課題の動作とはなにがあげられるのでしょうか?
主な範囲としては、

  • 衣服の着脱
  • 陰部の清拭

…とされています。

トイレ動作の採点のポイント

トイレ動作の採点のポイントについてですが、トイレ動作を次の3つの動作工程に分けて考えます。

  1. (下衣を)下ろす
  2. (お尻などを)拭く
  3. (下衣を)上げる

つまりこの3動作の介助量によってFIMのトイレ動作の点数が決定されてきます。

トイレ動作の採点方法

前述したように、トイレ動作の採点範囲である3動作における介助量、もしくは自分でどこまで行えているか?が採点のポイントとなります。

たとえば、自分で上記の3動作のうち…

3つともしている場合

3動作中3つとも自立している場合は、

3/3=100%(介助量0%)
…となるので、FIMの点数で言えば少なくても5点以上の採点になります。

2つの動作は自立している場合

3動作中2つは自立しているものの、1つの動作に介助が必要な場合は、

2/3=67%(介助量33%)
…となり、FIMの運動項目での判断基準により、FIMの点数では3点となります。

1つの動作のみ自立している場合

3動作中1つの動作は自立していて、残り2つに介助が必要な場合は、

1/3=33%(介助量67%)
…となるので、FIMの運動項目での判断基準により、FIMの点数では2点となります。

FIMのトイレ動作の採点の注意点

トイレ動作を評価する際の注意点についてですが、臨床や現場でよくみられる事例を中心に説明します。

  • 他のトイレ関連動作(移動・トイレ移乗)や排尿、排便管理とは区別して採点します
  • 患者が生理用ナプキンに介助が必要な場合(通常月に3~5日)、介助のレベルは5(監視・準備)になります
  • 日内変動といった昼と夜とでトイレ動作の状態が異なる場合は、低い方を取ります
  • 排尿時と排便時とでトイレ動作が異なる場合も、低い方をとります
  • ポータブルトイレを使用していたとしても、あくまで評価対象は上記の3動作になります

FIM-トイレ動作の採点基準と具体例

では、トイレ動作の採点基準と実際の臨床や現場で多くみられる具体例を以下にまとめます。

7点(完全自立)

  • 一人で服を下げる、お尻を拭く、服をあげることができる
  • 生理用ナプキンをつけること、タンポンの挿入、トイレ使用の前後に衣服を整えることが一人でできる

6点(修正自立)

  • 通常の3倍以上の時間がかかる
  • 自助具や特殊な器具(義肢または装具を含む)が必要
  • 安全のための考慮が必要
  • 尿器を失敗無く使用できている

5点(監視または準備)

  • 監視(待機、指示や促し)または準備が必要
  • 拭き取り用の紙の準備が必要(切る、折るなど)
  • ズボンの着脱時に安全面の配慮のため見守りが必要

4点(最小介助)

  • トイレ動作の“75%以上”を自分で行う(介助量25%未満)
  • ズボンの上げ下げの際に、お尻を支える程度の介助が必要となる

3点(中等度介助)

  • トイレ動作の“50%~75%未満”を自分で行う(介助量25%以上50%未満)
  • 3つの動作のうち2/3項目は自分で行うことができる

2点(最大介助)

  • トイレ動作の“25%~50%未満”を自分で行う(介助量50%以上75%未満)
  • 3つの動作のうち1/3項目は自分で行うことができる

1点(全介助)

  • トイレ動作の“25%未満”しか行えない

まとめ

FIMによってトイレ動作を評価する際には、その動作分析をしっかりとしたうえで採点をすることが望ましいと言えます。
また、どこまでが準備としてみなされるのか、日内変動がある場合は低い方を採択するといったFIMのルールについてもしっかりと把握しておく必要があります。

作業療法士は語りたい!

FIMのトイレ動作はあくまで“下衣の上げ下げ”と、“ふき取り”の動作が評価対象なんですね!
排尿管理排便管理、トイレ移乗といった他のトイレ関連動作との違いを把握しておく必要があるだろうね!
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