FIMを使用して階段昇降を評価する際に、「手すりを使用した場合は?」「普段は階段を使用しない場合はどうするのか?」「対象は屋内なのか屋外なのか?」「階段の高さ(段数)に指定はあるのか?」…なんて疑問がでてくるかと思います。
そこで今回は『FIM(階段)における項目や具体例、採点方法』についてまとめました!

FIM(階段)の評価対象の範囲について

FIMで階段昇降動作を評価する際の、評価対象の範囲としては次のように決められています。

  • 屋内の12~14段の階段(1フロア上まで)もしくは4~6段の階段昇降
  • 昇段、降段の両方が対象

階段の採点の注意点について

階段の項目を評価する際、次のような注意点があげられます。

  • 階段は12〜14段または4〜6段で評価する
  • 昇段、降段や日内変動がある場合は低い方の点数を採用する
  • エレベーター、エスカレーターは対象外

階段は12〜14段または4〜6段で評価する

FIMで階段を評価する際は“12〜14段”もしくは“4〜6段”と基準が設けられています。
この理由としては12〜14段は米国の1階分、4〜6段は屋内のスキップフロアに相当するからになります。

昇段、降段や日内変動がある場合は低い方の点数を採用する

これはFIMのルールである“低い項目を採用する”に従ってのことになります。

エレベーター、エスカレーターは対象外

あくまで“階段昇降”の動作を対象とするのであって、フロア間の移動を対象としているわけではありません。

FIM(階段)の採点基準と具体例

では、階段昇降をFIMで評価する際の採点基準と具体例を以下にまとめます。

7点(完全自立)

  • 手すりや支えを使用せず安全に一人で階段昇降が自立している場合

6点(修正自立)

  • 支柱、手すり、杖、携帯用の支持具を使用すれば安全に一人で階段昇降が自立している場合
  • 自立しているが、通常以上の時間がかかる場合
  • 安全性の考慮が必要な場合

5点(監視)

  • 傍での監視や指示または促しがあれば階段昇降が可能な場合

4点(最小介助)

  • 階段昇降動作の“75%以上”を自分で行う場合
  • “25%以下”の最小介助があれば可能
  • 手を触れる程度の介助があれば12〜14段の階段を昇降できる

3点(中等度介助)

  • 階段昇降動作の“50%〜75%未満”を自分で行う場合
  • “25%以上”の中等度介助があれば可能
  • 足の運びの介助があれば12〜14段の階段を昇降できる

2点(最大介助)

  • 4〜6段の階段昇降動作の“25%〜50%未満”を自分で行う場合

1点(全介助)

  • 階段昇降の“25%未満”しか行わない場合
  • 2人介助が必要な場合
  • 4〜6段の階段昇降動作が全介助

5点(特例:家庭内移動)

補装具使用の有無に関わらず、4~6段の階段昇降を自立して行える場合は、5点になります。
また、通常以上の時間がかかるまたは安全性の考慮が必要な場合もこの例外の5点に値します。

入院中は階段昇降を行わない場合は?

入院中クライアントは階段昇降を必要としない状況下、もしくは安全のために階段昇降を禁止されエレベーターのみのフロア間移動を行っている場合などは、1点にしてしまいがちですが、階段の項目のみはテストをして行います。
つまり階段の項目のみ“できるADL”で評価をすることになります。
しかし、明らかに危険性が高い状況の場合はテストをせず、1点とします。

まとめ

FIMで階段昇降を行う場合は、FIMの前提としての“しているADL”ではなく“できるADL”…つまりテストを行い評価する場合もあることをしっかり頭に入れておく必要があります。
その上で、FIMの運動項目のルールに沿って介助量などからk判断する必要がありますね!

作業療法士は語りたい!

評価基準の12~14段ってのは1フロアを想定しているのはわかりますが、
4~6段ってのはどんな状況を想定しているんでしょうか?
公式のテキストでは、“スキップフロア”を想定しての段数設定みたいだけど、
日本の家屋でスキップフロアはそんなに一般的ではないから、今後改訂されていく箇所かもしれないね!
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