リハビリテーション評価

FIMの食事における採点方法や具体例について

 

FIMの運動項目における“食事”ですが、とろみやきざみ食といった食形態の場合は何点か?胃瘻だとどうなるのか?といった疑問が多く聞かれます。
そこで今回はFIMの食事における採点方法や具体例についてまとめてみました!

FIM-食事における評価対象の課題について

食事動作をFIMで評価する際、何を評価対象とするかをしっかりと把握しないといけません。
この場合対象となる課題は、

①準備
②口に運ぶ
③咀嚼
④嚥下
…の4点になります。

つまり、食事が適切に用意された状態で、適当な食器を使って食物を口に運び、咀嚼し、嚥下するまでを評価する…ということになります。
それら各動作の介助量をもとに採点していきます。

食事の採点の考え方

FIMの食事項目の採点の考え方ですが、

・“①準備”の有無
・“②~③食事動作”の介助量
…を評価対象の動作として考えます。

FIMの食事における準備とは?

FIMでの食事項目において、判断基準でもある“準備”とは、

・目の前の食事に手を加えること
・補助具をつけること
…とされています。

では、実際どのようなことがあげられるのでしょうか?

具体的な例としては、

・エプロンをする
・肉を切る
・蓋をあける
・パンにバターを塗る
・ジュースのストローをとりつける
・食べやすいように肉を切ってもらう
・しょうゆやソースをかけてもらう
…などが実際の現場としてはよくみられる例になります。

FIMの食事における監視とは?

FIMでの食事項目においての“監視”についての具体例としては、

・誤嚥しないように、食事の速さや一切れの大きさを監視する必要がある
…があげられます。

食事の4~1点の考え方

FIMの食事において、4~1点の点数の考え方としては以下のとおりになります。

・4点:介助は25%未満
・3点:介助は25%以上75%未満
・2点:介助は50%以上75%未満
・1点:介助75%以上 もしくは動作を行っていない

使用する物品について

FIMの食事において、一般的な物品(スプーンやフォーク)の場合は特に失点項目にはなりません。
何か特別加工してあったり、福祉用具としての物品を使用している場合は6点となります。
*FIMの日本語版では、箸またはスプーンなどのいずれを主に用いているかをチェックして区別します

FIM-食事の具体例

では、実際の臨床や現場で多くみられる食事場面におけるFIMの具体例をいかにまとめてみます!

7点(完全自立)

テーブルまたは食事台の上に普通に出された皿からすべての性状の食物を処理して食べ、そして茶碗またはコップから飲む。患者はフォークまたはスプーンを使用して食物を口まで運び、咀嚼し嚥下する。

6点(修正自立)

・食べるのに通常以上の時間がかかる
・食物の性状の変更やきざみ食が必要
・安全性の配慮が必要
・特殊なスプーンを用いて自分で食べる
・胃瘻であるがチューブなどを自分で管理している(チューブは補助具)

5点(監視または準備)

・運ばれた後で食物をきざんでもらう(配膳後きざむのは、手間がかかるため、準備の5点となる。配膳前なら原点されない)
・しょうゆやドレッシングをかけてもらう
・エプロンをつけてもらう
・誤嚥しないように食事の速さや一切れの大きさを監視している必要がある
・ジュースのふたをとってもらうが、すくったりつついたりするのは自立している
・介助者に容器をあけてもらい、肉を切ってもらうが、その他は自立している
・食事はあらかじめ刻まれているが、運ばれた際に看護師が膳から余分な汁気を除く必要がある
・飲み物を注ぐのに介助が必要

4点(最小介助)

・最後に食器に残った食べ物をかき集めてもらう
・口の中に食べ物が溜まっていないか介助者が指で確認する必要がある

3点(中等度介助)

・食事用の装具を装着してもらい、スプーンで食べ物をすくう際に介助が必要であるが、そこから口に食べ物を運ぶことはできる。皿の固定具と長いストローを用いる。

1点(全介助)

・咀嚼や嚥下は可能であるが、食物を口にまったく運べない(咀嚼や嚥下より食物を口に運ぶことのほうが採点の重みがある)
・経管栄養を受けていてその管理を介助者が行っている

FIM-食事の注意点

食事動作をFIMで評価する際の注意点としては、あくまで配膳されたあとに手を加えられた場合を“準備”ととらえられる点になります。
配膳や下膳行為は評価対象外になります。
また、配膳前のきざみなどの対応については6点相当になります。

まとめ

FIMの運動項目でも、食事の場合は、準備、口に運ぶ、咀嚼、嚥下の段階別で評価するとスムーズに行うことができます。
どの動作、段階を評価対象とするのか?をしっかりと把握しないといけませんね。

作業療法士は語りたい!

FIMで食事を評価する際によく間違われるのが、
配膳、下膳は評価対象にならないってことと、
きざみ食やとろみを使用している場合はどうなるか?ってことだろうね!
食事って活動のどの範囲からどの範囲までがFIMの評価対象なのかを
明確にしないといけませんね!
 

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OT愛東

臨床15年目の作業療法士。
作業療法士としてのキャリアと同時に、音楽関係、アパレル関係、ナイトビジネスなどの経験を経て現在ウェブ事業の展開も行っている。
現在は作業療法士のキャリアアップを目的としたウェブメディア『作業療法プレス』をはじめ、複数のブログメディアを運営。
また、自身の様々なキャリアから、改めて「働き方」を考え、支援するために“働きにくさをリハビリする”産業作業療法研究会を設立。
日本作業療法士協会会員・日本職業リハビリテーション学会員・両立支援コーディネーター

OT若菜

臨床3年目の新人作業療法士。
手先が器用なため、手工芸を用いたアクティビティでの介入が得意。
これといった趣味はなく休日は家でダラダラしている。
現在彼氏募集中。
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