リハビリテーション評価

FIM(理解)における項目や具体例、採点方法について

 

FIMの認知項目でも“理解”の項目を評価する際、点数の付け方が難しいだけでなく、認知症や失語症の場合はどのようにすればよいのか?といった疑問があると思います。
そこで今回はこの『FIM(理解)における項目や具体例、採点方法』についてまとめてみました!

FIM理解の評価対象について

相手の指示や会話がわかるかどうかがポイントであり、

・どのくらいわかっているか?
・評価者が話しかける際にどのくらい配慮(=介助)しているか
…が評価対象の項目になります。

FIM理解の点数別解釈と具体例

では、FIMでクライアントの理解能力や状況を評価する際の点数別の解釈と、臨床や現場での具体例についてまとめてみます!

7点(完全自立)

複雑または抽象的な指示、会話を理解することができる状況は7点(完全自立)に値します。

6点(修正自立)

複雑または抽象的な指示、会話を理解することができますが、軽度の困難を伴う状況がこの6点(修正自立)に値します。
促しは必要としないものの、視覚や聴覚補助具その他の道具が必要なことがあったり、情報を理解するのに余分な時間がかかる場合もこの6点になります。

5点(待機的介助・促し)

命令や日常生活に必要な基本的な欲求を90%以上の機会で理解している状況がこの5点に値します。
また、促し(ゆっくりした速度で話す、繰り返す、特定の語や句を強調する、間をおく、視覚またはジェスチャーによるてがかり)が必要な場合も5点となります。

4点(最小介助・促し)

基本的欲求についての指示、会話の75%から90%を理解している状況は4点になります。

3点(中等度介助・促し)

基本的欲求についての指示、会話の50%から74%を理解している状況は3点になります。

2点(最大介助)

基本的欲求についての指示、会話の25%から49%を理解している状況は2点になります。
簡単な質問や分だけは理解するかもしれないが、半分以上の機会では促しが必要な場合もあてはまります。

1点(全介助)

基本的欲求についての指示、会話の25%未満しか理解していない、また簡単な質問または表現も理解しない場合は1点とみなします。
促しても適切に一貫して応答しない状況などが当てはまります。

複雑あるいは抽象的な情報の理解について

FIMの理解の項目における『複雑あるいは抽象的な情報の理解』とは、

言葉の理解だけにとどまらず、集団会話やテレビ番組または人文記事でみられる最近の出来事、あるいは進行、ユーモア、計算、あるいは日常生活で使う金銭面のこと
…を含んでいます。

ちなみに基本的な欲求に関する情報とは、

患者の栄養、飲み物、排泄、清潔、睡眠のような生理的な要求に関する会話、命令、質問、表現
…のことを示します。

FIM理解における“介助”とは?

FIMで理解の項目を評価する際の介助についてですが、どのような介助が対象となるのでしょうか?

理解に対しての介助とは、いわゆる“配慮”になります。
具体的には、

・ゆっくり話す
・繰り返す
・わかりやすい言葉を選ぶ
・特定の語や句を強調する
・間をおく
・視覚またはジェスチャーによる手がかりを利用する
…などがあげられます。

FIM理解における“簡単な課題”と“複雑な課題”とは?

FIM理解において“簡単な課題”とは、基本的な欲求についてがあてはまります。
例としては、

・食事、飲み物、排泄、睡眠など生理的欲求
・疼痛など体調や症状…

FIM理解において“複雑な課題とは、複雑、かつ抽象的な内容を含むものがあげられます。
例としては、

・集団会話
・テレビや新聞の話題(ニュース、ドラマなど)
・冗談
・金銭や宗教の話題、、、

認知症や失語症の際にはどうすればよい?

クライアントが認知症や失語症の場合でも、特に特別なルールなどはなくFIMの理解項目を評価する際の原則に従って行う必要があります。

まとめ

FIMの理解の項目を評価する際には、FIMの認知項目のルールを把握することだけでなく、なにが評価の対象か、簡単な課題や複雑な課題とは具体的にどのようなものを指すのか?といったことをしっかりと把握したうえで、評価を行うべきなんでしょうね!

作業療法士は語りたい!

なかなかFIMで理解の項目を評価するって難しいですね!
目に見えない部分だし、その状況や人によって様々だからこそ
いい意味で“全体像”を捉えるって視点も必要なんだろうね!
 

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OT愛東

臨床15年目の作業療法士。
作業療法士としてのキャリアと同時に、音楽関係、アパレル関係、ナイトビジネスなどの経験を経て現在ウェブ事業の展開も行っている。
現在は作業療法士のキャリアアップを目的としたウェブメディア『作業療法プレス』をはじめ、複数のブログメディアを運営。
また、自身の様々なキャリアから、改めて「働き方」を考え、支援するために“働きにくさをリハビリする”産業作業療法研究会を設立。
日本作業療法士協会会員・日本職業リハビリテーション学会員・両立支援コーディネーター

OT若菜

臨床3年目の新人作業療法士。
手先が器用なため、手工芸を用いたアクティビティでの介入が得意。
これといった趣味はなく休日は家でダラダラしている。
現在彼氏募集中。
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