自動車運転

脳卒中の自動車運転再開までの流れをまとめてみた!

 

運転適性検査の対象になった場合、きちんと免許センターで適性相談にいくことが義務になっています。
そこで今回は障害…特に脳卒中の後遺症を持つ人が自動車運転を再開するまでの基本的な流れをまとめてみました!

自動車運転までの流れ



脳卒中による片麻痺などの中途障害を持つ方の自動車運転までの流れは、主に以下のようになります。
①発症・受傷
②自動車運転再開を希望
③自動車運転に関する相談(医療機関)
④自動車運転に関する評価(医療機関)
⑤結果の説明・運転の危険性などの説明(医療機関)
⑥適性相談(臨時適性検査)(運転免許センター)
⑦-1:条件変更なしで運転再開
⑦-2:条件変更で運転再開
⑦-3:不適格で免許取り消し

①発症・受傷

脳卒中に限らず、運転適性検査の対象症状や疾患については、『運転免許の拒否、取り消しになる症状についてまとめてみた!2018年1月16日 運転免許センターにおける運転適性相談の対象と方法についてまとめてみた!』参照

②自動車運転再開を希望

クライアントの自動車運転再開の希望の有無を聴取します。
この聴取はクライアントが入院中の場合はその病院の相談室のMSWや、作業療法士が担当することが多いです。
また在宅生活をしているクライアントの場合は、本人や家族から病院の相談室に連絡がくるか、ケアマネージャーを通して…という場合が多いようですね。

③自動車運転に関する相談(医療機関)

クライアントが入院中の場合は、その医療機関の作業療法士に自動車運転の再開を希望し、評価につなげられると思います。
しかし、すでに退院し在宅生活をしている場合ですと、外来リハでの評価になるため、対応してくれる医療機関を探す必要があります。

④自動車運転に関する評価(医療機関)

医療機関にて、神経心理学検査、ドライビングシミュレータ、教習所での実車評価などを行います。
参考記事:自動車運転適性検査における必要な神経心理学的検査をまとめてみた!

⑤結果の説明・運転の危険性などの説明(医療機関)

評価の結果を踏まえて、主治医が診断書を作成します。
しかしこの診断書の用紙自体は、各都道府県の公安委員会で用意されているため、運転免許センターか特定の警察署で入手する必要があります。
また、この診断書は疾患ごとに内容が異なっているため用紙を入手する際はその疾患も伝えると間違いがなくなります。

⑥適性相談(臨時適性検査)(運転免許センター)

その後医師からの診断書を持ち、運転免許センターにて臨時適正検査を行います。

⑦-1:条件変更なしで運転再開

脳卒中などの病気を発症しても、幸い大きな障害が残らなかった場合など、臨時適正検査の結果によっては、条件変更なしで運転再開可能と判断される場合もあります。

⑦-2:条件変更で運転再開

障害や症状によっては、条件付きでの運転再開可能と判断される場合もあります。
自動車の改造などもこの条件に入ります。

⑦-3:不適格で免許取り消し

障害や症状が重く、自動車運転に適さないと判断されれば、運転免許取り消しという判断がされます。

運転可能の判断は“医師”と“公安委員会”の両方が必要!

上記の自動車運転再開の流れをみるとわかるように、発症後の自動車運転再開可否の判断は、

・医師
・公安委員会
の2つの判断によります。

“最終的には公安委員会の判断”にはなりますが、公安委員会も医師の診断で「運転不可」の診断を無視することはできません。
つまり医師は「運転不可」とは言えますが、「運転可能」とは言えない…ということになります!

まとめ

大きな病院や自動車運転支援に力を入れているリハビリテーション科でしたら、このような自動車運転再開までの基本的なプロセスは把握していると思いますが、小さなクリニックなどではまだまだしっかりとした認知がされていないようです。
その症状やクライアントの状況によって多少の違いはあるでしょうが、基本的な流れはほぼ変わらないと思いますので、移動手段を支援する作業療法士としてはしっかりと把握しておく必要があるでしょうね!

作業療法士は語りたい!

発症後の自動車運転再開可否の判断は“医師”と“公安委員会”の両方必要なんですね!
法的には最終判断する機関としては“公安委員会”なんだろうけど、
公安委員会が医師の診断を無視することはほぼないだろうからね!
自動車運転を希望する場合は、まずなにより医療機関に相談することが前提ってことでしょうね!
 

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OT愛東

臨床15年目の作業療法士。
作業療法士としてのキャリアと同時に、音楽関係、アパレル関係、ナイトビジネスなどの経験を経て現在ウェブ事業の展開も行っている。
現在は作業療法士のキャリアアップを目的としたウェブメディア『作業療法プレス』をはじめ、複数のブログメディアを運営。
また、自身の様々なキャリアから、改めて「働き方」を考え、支援するために“働きにくさをリハビリする”産業作業療法研究会を設立。
日本作業療法士協会会員・日本職業リハビリテーション学会員・両立支援コーディネーター

OT若菜

臨床3年目の新人作業療法士。
手先が器用なため、手工芸を用いたアクティビティでの介入が得意。
これといった趣味はなく休日は家でダラダラしている。
現在彼氏募集中。
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