Rehabilitation

うつ病と更衣(着替え)の関係性について- “着替えられない”といった多くにみられる傾向とは?

 

うつ病と診断されていなくても、その予備軍である人も含めると国内で100万人以上(2008年)と言われています。
2015年の世界保健機構(WHO)による調査では世界中でうつ病に苦しんでいる人は3億2200万人という結果が発表されており、国際的な問題となっています。
今回は、うつ病と更衣(着替え)の関係性について、多くにみられる傾向をもとにまとめました!

うつ病に見られる更衣に関する傾向

うつ病やうつの状態の人は、日常生活動作の着替えるという“更衣動作”に対してどのような傾向を示すのでしょうか?
項目としてあげると、

・同じような服を着るようになる
・安価な服ばかりを選ぶようになる
・地味な色の服ばかり着るようになる
・そもそも着替えることができなくなる
…といった傾向がみられるようになります。

同じような服を着るようになる

多くの人は毎日の生活の中で、特に努力をすることもなく何気なく、かつ楽しんで洋服を選んでいます。
しかし、実はその日の天候や気温、気分や外出の目的などに合わせて洋服を選びコーディネートするということは非常にエネルギーを必要とします。
うつ病やうつの状態の場合は、この“当たり前のこと”を行うことが非常に困難になります。
毎日の洋服のコーディネートをするということが非常におっくうになり、場合によっては苦痛にすら感じるようになります。
その為洋服を選ぶことを放棄し、結果として毎日同じような服を着るようになってしまいます。

安価な服ばかりを選ぶようになる

うつ病やうつ傾向の人は、非常に自己評価が低くなります。
高級品を身につけなくなる…というわけではありませんが、「これは私にはふさわしくない」「これを着る資格はない」という自己否定的な感情に陥る傾向があるようです。

地味な色の服ばかり着るようになる

色の選択は気分や心理状態によって大きく変わることがわかっています。
うつ病になると、いままでとは全く異なった色の好みになり、特に地味な色や変化の少ない組み合わせ方になるようです。
心理背景としては、「目立ちたくない」という意識が働いた結果、そのような色の選択になるようです。

着替えることができない

そもそも、着替えることに対しておっくうになり、常にパジャマや寝間着のままでいるという傾向も多くのうつ病クライアントにみられます。
これは生活リズムの乱れのみならず、社会参加の機会損失にもつながってしまい、ますますうつ病の状態を悪化させることに繋がってしまいます。

まとめ

うつ病の傾向がある人はこういった衣服や着替えの傾向がみられることが多いようです。
もちろん、全ての人に当てはまるわけではありませんが、うつ病特有の意欲低下や気分の落ち込みは、「おしゃれをする」という行為に非常に大きな影響を与えます。
逆に言えば、こういった傾向をうつのサインとしてみることもできるかと思います。
急におしゃれをすることに興味がなくなった、服が地味になった…なんて人が身近にいたら、もしかしたらうつの傾向があるのかもしれません。

作業療法士は語りたい!

“うつ”っていう内面の状態はあくまで主観的なものだから、
いち早く対応するためにも、様々な客観的に判断できる指標が必要になってくると思うんだ。
“着替え”っていう毎日の日課こそ、その変化が顕著に現れるものかもしれませんね!

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