脳卒中による片麻痺で痙性亢進の状態や非麻痺側上肢でも筋緊張が高い状態の人は、マウス操作のダブルクリックも非常に難しい場合があります。
あの「トントン」という連続した動作って障害によっては難しい動作です。
そんな時はこのダブルクリックの速度設定によって解決できるかもしれません。
目次
マウスのダブルクリック設定
クリックの間隔が開いてもダブルクリックが有効になるように時間を設定することができます。
手指操作が努力的な人にとってはこの設定のみでダブルクリックが非常に行いやすくなります!
ダブルクリック設定の方法
ダブルクリック設定の方法ですが…
- [スタート]ボタン
- [コントロールパネル]
- ”ハードウェアとサウンド”項目から[マウス]をクリック
- 「ボタン」画面を表示させる
- “ダブルクリックの速度”項目で速さを設定する
ダブルクリック設定が有効な対象疾患や障害について
脳卒中片麻痺による上肢(手指)機能障害の方だけでなく、パーキンソン病の方でもダブルクリックがやりにくいという報告は聞かれています。
また特になにか疾患があるわけではありませんが、高齢者の方にとってもこのダブルクリックはその方法が今一つピンとこないようですね。
ダブルクリックの代替手段について
ダブルクリックの間隔の時間設定を何度も試してみたけど、それでもうまくできない…という場合は、“ダブルクリックの代替手段”に切り替えてパソコンを使用したほうが、作業がスムーズになるかもしれません。
その代替手段ですが…
- 右クリックを使用する
- マウスキーを使用する
…といった手段があげられます。
右クリックを使用する
ダブルクリックってポインタが示している対象の実行コマンドのショートカット機能のようなものなので、ダブルクリックの操作自体が難しい場合は普通に右クリックからメニューウィンドウを開いて実行コマンドを選択する…という方法を取ってもよいかもしれません。
マウスキーを使用する
キーボードのテンキーをマウスのように使用する機能である「マウスキー」を使うことでも解決できます。
マウスキー機能をONにした状態では、[+]キーがダブルクリック機能と同じであるため代替手段として覚えておくとよいかもしれません。
ちなみにマウスキーの起動方法ですが、
- 「Alt」「Shift」「Num Lock」キーを同時に押して[はい]を押し起動する
- 「スタート」→「コントロールパネル」→「コンピューターの簡単操作」(Windows7以降の時)→「マウスを使いやすくします」からマウスキーを起動する
…の2つの方法があります。
まとめ
当たり前のように使っている「ダブルクリック」も障害を有する方にとっては困難な動作であるといえます。
「できなくはないけど、使いにくい」という環境は、モチベーションの低下にもつながってしまいますのでできる限り早めに環境設定をする必要があるといえます。