Rehabilitation

障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)の目的や特徴について

 

『障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)』は、特に高齢者や介護保険に関わるリハビリテーションスタッフなら聞いたことがあるかと思います。
今回はこの障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)の目的や特徴についてまとめてみました!

障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)とは?

“障害老人の日常生活自立度”とは、1998年に厚生労働省が行った「寝たきりゼロ作戦」の効果的な推進と老人保健福祉計画の作成、実施のために作成したものになります。
これは介護保険での要介護認定に使われているだけでなく、リハビリテーションの臨床現場で用いることも必要とされています。

目的について

“障害老人の日常生活自立度”の判定基準の目的についてですが、これは、

なんらかの障害を有する高齢者の日常生活自立度を客観的かつ短時間に判定すること
…とされています。

“能力”ではなく“状態”を評価する!

“障害老人の日常生活自立度”は“能力”の評価ではなく、“状態”の評価…特に“移動”にかかわる状態像に着目することが特徴です。

介護保険での調査にも使われている

“障害老人の日常生活自立度”はその特徴から、介護保険サービス調査でも使用されています。
その際は市町村が保険・福祉サービスの供給量を測定するための基礎資料とするため、自立度判定基準と合わせて移動、食事、排泄、入浴、着替え、整容(身だしなみ)、意思疎通といった個人の日常生活活動に関する項目(ADLの状況)についても判定することになっています。

大きく分けて2種類ある

“障害老人の日常生活自立度”は“障害老人”に対するものと“認知症老人”に対するものがあります。
「障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準」は、自立、準寝たきり、寝たきりに区分され、
「認知症性高齢者の日常生活自立度判定基準」は、症状・行動や意思疎通で区分されるのが特徴であり、違いでもあります。

“障害老人の日常生活自立度”のランク分けについて

上記の目的や特徴を踏まえたうえで、日常生活の自立の程度を以下の4段階にランク分けします。

・ランクJ
・ランクA
・ランクB
・ランクC

生活自立(ランクJ)

なんらかの障害などを有するが、日常生活はほぼ自立しており、独力で外出する
1.交通機関などを利用して外出する
2.隣近所へなら外出する

準寝たきり(ランクA)

屋内での生活はおおむね自立しているが、介助なしには外出しない
1.介助により外出し、日中はほとんどベッドから離れて生活する
2.外出の頻度が少なく、日中も寝たり起きたりの生活をしている

寝たきり(ランクB)

屋内での生活はなんらかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、座位を保つ
1.車いすに異常し、食事、排泄はベッドから離れて行う
2.介助により車いすに移乗する

寝たきり(ランクC)

日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替えにおいて介助を要する
1.自力で寝返りをうつ
2.自力では寝返りもうたない

*期間についてですが、ランクA,B,Cに該当するものについては、いつからその状態に至ったかも記載しておく必要があります。

ADL(日常生活活動)の状況について

上述したように、“障害老人の日常生活自立度”は自立度判定基準と合わせて日常生活活動に関する項目(ADLの状況)についても判定することになっています。
以下にそれぞれの項目毎の基準についてまとめてみます。

1.移動

a)時間がかかっても介助なしに1人で歩く
b)手を貸してもらうなど一部介助を要する
c)全面的に介助を要する

2.食事

a)やや時間がかかっても介助なしに食事する
b)おかずを刻んでもらうなど一部介助を要する
c)全面的に介助を要する

3.排泄

a)やや時間がかかっても介助なしに一人で行える
b)おかずを刻んでもらうなど一部介助を要する
c)全面的に介助を要する

4.入浴

a)やや時間がかかっても介助なしに一人で行える
b)体を洗ってもらうなど一部介助を要する
c)全面的に介助を要する

5.着替え

a)やや時間がかかっても介助なしに一人で行える
b)袖を通してもらうなど一部介助を要する
c)全面的に介助を要する

6.整容(身だしなみ)

a)やや時間がかかっても介助なしに自由に行える
b)タオルで顔を拭いてもらうなど一部介助を要する
c)全面的に介助を要する

7.意思疎通

a)完全に通じる
b)ある程度通じる
c)ほとんど通じない

まとめ

ADL評価というとBIFIMが多く使用されていますが、今回の“障害老人の日常生活自立度”は特に介護保険の調査でも使用されることから、リハビリテーション医療に関わるものとしては非常に勉強する必要がある評価といってもいいと思います。
自分が関わっているクライアントがどのようなランクの状態なのかはしっかりと把握することで、より適切な情報提供を行うことにつながると思うんです。

作業療法士は語りたい!

介護保険の調査で使用されているからといっても、調査員の方に任せっぱなしではいかないでしょうからね。
やはり関わっているスタッフとしては、適切な情報を提供する義務があると思うんだよね!
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