Rehabilitation

痛みと姿勢に注意?リウマチの爪切り動作での問題点と対策について

 

慢性関節リウマチ(RA)のクライアントにとって、爪切り動作は多少なりとも指先の力が必要になる動作ですので、難しさや痛みを伴う場合が多いADL動作の一つのようです。
そこで今回はこの慢性関節リウマチの爪切り動作上起こりやすい問題点とその対策についてまとめました。

リウマチの爪切り動作上起こりやすい問題点について

RAのクライアントが実際に爪切り動作を行う場合、主に以下のような問題点が浮上してきます。

  • 爪の角度に合わせて“爪切り”を向けることができない
  • 爪が固く、強い力が必要
  • 爪切り動作の度に、操作する側の指や手首が痛む

爪の角度に合わせて“爪切り”を向けることができない

爪切り動作をスムーズに行う場合、切られる側の爪と切る側の手の向きや角度を調整し合うことで関節可動域上無理のない角度で爪切り動作を行うことができます。
しかし、RAのクライアントで手関節や足関節に関節可動域制限がある場合、この角度調整をすることが困難になる場合があります。
中でも無理に関節を曲げる事で、炎症や痛みの増悪につながるケースもみられます。

爪が固く、強い力が必要

爪が固くなったり、爪白癬で厚くなっている場合は特に爪切りを行う際強い力が求められます。
本来、道具である“爪切り”で爪を切る際は指先の力(ピンチ力)によって行う場合がほとんどですが、RAのクライアントの場合関節破壊や筋力低下によってこのピンチ力が極端に低下している場合があります。
加えて力を入れると痛みを伴い、どうしても指先に力を入れることが困難なケースも多くみられます。
爪に爪切りをあてがうことはできても、実際にこのピンチ力の低下によって切ることができないという訴えは、臨床や現場で多く聞かれます。

爪切り動作の度に、操作する側の指や手首が痛む

上記でもあげたように、無理な角度や過剰な力を入れた場合に炎症を起こし、痛みの増悪に繋がるケースが多くみられます。
爪切り動作自体、指先を使用するため非常に関節への負担が大きいことから、炎症や痛みの増悪を起こしやすいという理由もあげられます。

リウマチの爪切り動作支援の方法や対策について

では、このような問題を抱えているRAのクライアントの爪切り動作について、作業療法士はどのような支援の方法や対策案を提供する必要があるのでしょうか?
主な提案の例としては、

  • 大き目の爪切りを選ぶ
  • 台付の爪切りを選ぶ
  • 電動トリマーを使用する

…といったものがあげられます。

無理な姿勢をとらない

RAのクライアントは他の疾患よりもムリな姿勢や関節を曲げることで炎症や痛みの増悪につながりやすいです。
決して無理な姿勢を取ることはせず、“角度を自由に変えられる爪切り”や“手持ち部分が長い爪切り”などを使用することでリーチ範囲の狭さをカバーする必要があります。

大き目の爪切りを選ぶ

指の関節への負担を軽減するためにも、“爪切り”自体を大きな物にすることも必要です。
メリットとしては操作しやすい、強い力がいらないという点があげられますが、デメリットとしては細かい操作がしにくくなるという点になります。

台付の爪切りを選ぶ

RAへの爪切り支援でよく使われるのがこの“台付の爪切り”かもしれません。
爪を着る際、指先で“爪切り”を操作するのではなく、手関節部や手全体で押すように操作することができるため、比較的関節への負担が少なく済むというメリットがあります。
ただし安全に思い通りに操作するまで多少の訓練は必要かもしれません。

電動トリマーを使用する

個人的にはRAのクライアントが比較的簡単に楽に爪切りを行える方法としては、この電動トリマーを使用することのような気がします。
関節への負担は少ないですし、深爪などの怪我をする危険性も少ないですが、巧緻能力が求められますので、使用する人を選ぶ方法かもしれません。

まとめ

RAのクライアントが爪切り動作を行う場合、炎症や痛みの増悪につながらないような方法を選択する必要があります。
そのクライアントの残存された能力をしっかりと評価したうえで、最良な方法提案できる能力が作業療法士には求められているのかもしれません。

作業療法士は語りたい!

RAのクライアントの多くは女性でしょうから、衛生面だけでなく、爪のお手入れっていう面にも目を向ける必要があるかもしれませんね。
障害を持つようになると、どうしてもおしゃれや飾ることを避けがちだけど、
作業療法士は対象のADL動作の“自立”だけでなく、いかにADLの“質”を向上させるか?っていう視点も必要かもしれないね!
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