Rehabilitation

うつ病や自律神経失調症に対して期待できる温冷水による洗顔効果について

 
うつ病や自立神経失調症に対して期待できる温冷水による洗顔効果について

うつ病のクライアントの多くは洗顔といった整容動作を行うことも億劫になってしまいます。
しかし洗顔動作やシャワーによってうつ病や自律神経失調症の症状を軽減させる可能性があるとしたら…これは試してみる価値はあるのではないでしょうか?
今回はこのうつ病や自律神経失調症に対して期待できる冷水による洗顔効果についてまとめました。

うつ病には冷水シャワーが効果ある?

冷たいシャワーを浴びることで、実は交感神経を活性化し、β-エンドルフィンとノルアドレナリンの血中レベルを増加させる効果があることがわかっています。
また、同じように脳内伝達物質であるノルアドレナリンのシナプス放出を増加させる効果もあることが研究結果で示されています。
加えて、冷たいシャワーを浴びることで皮膚の冷覚受容体経由で脳を活性化し、抗鬱効果を得る事ができることもあるようです。
もちろん、まだエビデンスを確立するためには数が少ないことから絶対とは言えませんが、少数でもうつ病の症状緩和に至ったケースがいることからも、試してみる価値はありそうです。

洗顔でも効果は期待できるのでは?

ただ、全身を冷水でシャワーを浴びることは、うつ病のクライアントにとってはちょっとハードルが高いのかなと。
そこで整容動作のひとつでもある洗顔動作を冷水で行うことで、同様の効果は得られないのかどうか…考えました。

ホムンクルスより考える

ホムンクルスと呼ばれる体部位再現地図をみてわかるように、体性感覚でも顔や手が占める領域は非常に広くなっています。
つまり、手や顔は非常に感覚受容器が密集している部分であることから、感覚入力を訓練的に用いる場合は手と顔の部分に行うことが効率的と言えるかもしれません。

手と顔に感覚入力を行う洗顔動作は、非常に治療的効果が期待できる日常生活の動作なのかもしれません。

温冷交代浴のほうが効果的?

冷水でシャワーを浴びる、もしくは冷水で顔を洗うことは交感神経を活性化します。
これは「シャキッと目が覚める」…という気分の変化からもわかるかと思います。

逆に、温水でシャワーを浴びる、温水で顔を洗うことは副交感神経を優位にします。
ゆったりとリラックスした気分になることからも、この副交感神経優位になることが分かります。

そう考えると、うつ病のクライアントに対して、治療的に洗顔を行う場合この温水、冷水交互で顔を洗うことのほうが効果的なのかもしれません。

うつ病だけでなく、自立神経失調症にも有効では?

この冷水による洗顔は、うつ病だけでなく自立神経失調症にも効果的なのではないかと考えます。
そもそも自律神経失調症は、端的に言えば交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで引き起こされます。
前述した温冷交換浴、温冷交換洗顔によって自律神経失調症の症状が緩和することも期待できます。

まとめ

まだ詳しい先行研究などはありませんし、エビデンスとしては不十分かもしれませんが、それでもリスクなく、特別な準備をする必要もなく、あくまで日常生活動作のなかの“洗顔”を少し工夫するだけでうつ病や自律神経失調症の症状緩和のために役立つことができるかもしれません。

作業療法士は語りたい!

身だしなみ、整容動作でもある洗顔って、こう考えると非常に治療的効果が期待できそうですね!
うつ病のクライアントにとっても行うのに比較的ハードルが低い方法でもあるからね!
リスクがない分、すぐに試してみる価値はあるでしょうね!

参考論文

・Adapted cold shower as a potential treatment for depression

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