Rehabilitation

脊髄損傷の歯磨き動作・口腔ケアにおけるいくつかの問題点

 

脊髄損傷のクライアントの生活を自立につなげるため、歯磨きをはじめとした口腔ケアにおける問題点とはどのようなものになるのでしょうか?
今回はこの脊髄損傷の歯磨き動作・口腔ケアにおけるいくつかの問題点についてまとめました。

脊髄損傷のクライアントが抱える口腔ケアに対しての問題点について

脊髄損傷は、身体機能の障害を有することだけでなく、口腔内の衛生面にも大きな影響を与える可能性が高いといえます。
しかし、脊髄損傷のクライアントはこの口腔ケアに対しても問題を抱えることが多くなります。
主なものとしては、

・内服薬の副作用による口渇
・高位の脊髄損傷の場合、歯磨き動作は介助が必要になること
・バリアフリー対応していない歯科医院が多いこと

…などがあげられます。

内服薬の副作用による口渇

脊髄損傷のクライアントは、筋肉の痙攣を軽減するための薬や、神経因性膀胱の症状に対しての薬を服用していることがあります。
これらは副作用として口渇を引き起こす可能性が高い薬であることが多いです。
口腔内の乾燥は、歯垢の増加を促し、虫歯や口臭、口腔内の感染症を引き起こすことになるため、特に内服薬の副作用については把握しておく必要があります。

高位の脊髄損傷の場合、歯磨き動作は介助が必要になること

歯磨き動作は工程が多い動作ですが、比較的使用する物品が軽量のものであることから多くの脊髄損傷のクライアントでも自立しやすい動作といえます。
しかし、高位のレベルでの脊髄損傷の場合、やはり把持動作や口腔内へのリーチ動作が困難になり、介助が必要になります。
また第4頸髄損傷より高位の損傷の場合は嚥下機能にも問題が生じるため、口ゆすぎなどの工程で注意が必要です。

バリアフリー対応していない歯科医院が多いこと

口腔内のトラブルを起こしやすい脊髄損傷ですが、いざ歯科医療を受けることになって歯科医院を探しても、入口が車椅子対応していない、診療台が健常者用しかない歯科医院がほとんどです。
バリアフリー化が当たり前な総合病院内の歯科なら問題ないですが、個人経営の歯科医院の場合多くがバリアフリー対応していないのが現状のようです。

まとめ

脊髄損傷のクライアントが抱える歯磨き動作、口腔ケアに対しての問題点は、その障害や症状に合わせた視点、服用している薬や社会的な問題にまで広く考える必要があります。
作業療法士にとって目の前のクライアントの歯磨き動作…だけをみるのではなく、その原因や背景と、社会生活上で表面化する課題まで把握し支援していくことが重要なんだと思います。

作業療法士は語りたい!

たしかに開業している歯科医院でバリアフリー化しているのってあまりみないですね!
だからこそ、脊髄損傷だけでなく障害を持つ人が来院しやすい環境、設備にしている歯科医院はかなり需要あるみたいだけどね!
社会のあらゆるところに、バリアフリーやユニバーサルデザインの概念は必要なんでしょうけどね!

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