アクティビティ

レコード再ブームに至った理由は、音楽鑑賞のアクティビティ化にあるんじゃないですか?

 

たくさんの趣味の一つに“レコード収集”があるんですが、実はレコードの売り上げってここ数年で一番の伸びらしいんです。
少し作業療法の視点で考えると、このレコードって非常にアクティビティの要素を含んでいるなって感じたんです!
そこから「なぜレコードが最ブームに至ったか?」を考えてみました!

レコードの売り上げは確実にupしている

まずレコードの受容がupしたことについて2つの調査結果からみてみます!

Amazonの調査結果


画像引用:Amazon.co.uk

少し前のデータですが、Amazon.co.ukでの調査によるとアナログレコードの売上は2008年以来745%増加していることがわかったそうです。
2013年度のアナログの売上は前年同期比100%以上になったとも。

Statistaの調査結果

世界最大の統計ポータルサイト“Statista”によるデータです。


画像引用:THE HUFFING POST

2014年もレコードの売り上げは減少することなく、英国では100万枚を超えたようです!

レコードは音楽を“聴く”だけではないアクティビティ化したのでは?

ここまでレコードという音楽文化が再ブームに至った理由ですが、作業療法士の視点から考えると“音楽鑑賞”だけではないアクティビティの要素も含むからなのかと思っています。
ダウンロードやストリーム配信で音楽が手軽に聴けるようになった現代だからこそ、レコードのように音楽を聴くまでの工程が少し手間がかかるものの需要が高まったのかなーと。

レコードの「聴く」以外の楽しみ方を分析してみた

ここでレコードで音楽鑑賞をするということ以外の要素について、少し分析的に考えてみます!

①「見る」楽しみ方


画像引用:tim caynes

「ジャケ買い文化」があった世代としてはこの「見る」楽しみ方には理解できるかと(笑)
ジャケットのアートワークが気に入ったから思わずそのCD(レコード)を買って、「当たり・はずれ」を楽しむ、新しいバンドを発掘する、、、なんて体験は少なくなってしまったように感じます。

あとはCD(レコード)内にある「ライナーノート」も「見る」楽しみの範囲かと。
「ライナーノート」ってアーティスト本人ではなく音楽ライターやレコーディング関係者による解説書なんですけど、その音楽が生まれた背景などが記されていたりするので深く作品を知ることができるんです!

②「触れる」楽しみ方


画像引用:Jessica

思うにこの楽しみって「質感」なんだと思います。
この質感はデジタルよりはもちろんですが、CDよりもレコードに強く感じます!
「でかい」「重い」というのが逆に「触れる」感覚体験を強力なものにしているのかと考えています。

③「所有する」楽しみ方


画像引用:IF MUSIC

「所有する」という楽しみはアナログでもデジタルでも根本的には同じかなと。
ただCDやレコードなどのアナログメディアは「所有する」だけじゃなく「グッズ」や「インテリア」としての派生的な用途があるとも思います!
実際に部屋にレコードを飾っておいて眺めたい!って感覚は非常に理解できます!

④「作業する」楽しみ方


画像引用:theartsdesk.com

ダウンロードやストリーム配信だったら、スマホのボタンやパソコンのマウスのクリック一つでどこでもすぐに“聴く”ことができます。
その点、CDだったら、聴くまでにCDを「開ける」→「取り出す」→「オーディオ機器にセットする」という作業工程が必要になります。
レコードに関しては聴くまでにさらに針のセッティングや調整も必要です。
ましてや聴きこんでくるとレコードの音溝のメンテナンスも必要になってきます。
ぶっちゃけた話、すごい手間がかかります!(笑)

でもボタン一つで「聴く」だけでなく、そこに至るまでの作業工程すら楽しめる、こだわれるのがアナログの楽しみにつながるのかと思います。

⑤「共有する」楽しみ方


画像引用:The Boston Blobe

もちろんデジタルだったら便利ですよ!
メール一つ、USBメモリ一つで大量に、手軽に「共有」できますからね!!
でも、ふと思ったんです。
自分の娘が大きくなったときに、大好きな“ジョン・コルトレーン”をお勧めする時に

「コルトレーンの音源、このUSBに100曲入ってるから聴いてみなさい!」とか
「お前のiPhoneに入れてあげるから、このIDとパスワードをプレゼントするよ!」

っていうのはちょっと違うなと(笑)

デジタルでの音楽は「聴覚」を刺激することはできても、その他の感覚を刺激することって少ないのかなと。
できれば、音楽を共有する際は、ちゃんと“触れることができる”パッケージのもので共有したいんですよね!

まとめ

音楽に限らず、エンターテインメントといわれるものは、その“目的”だけでなく、その目的達成までの“工程”ですら楽しめるもの何だと思うんです。
“デジタル“とか“効率化”とか“時短”という考え方も必要ですが、そこを最優先してしまうと単純に「つまらない」ものになってしまうんです。

「音」の「楽」しみ方は「聴く」という感覚でだけじゃもったいないんじゃないでしょうか?



作業療法士は語りたい!

レコード再ブームの背景には、
便利なデジタル文化へ拮抗する心理が働いているからかもしれないね!
不便なアナログをその工程の作業自体を“楽しむ”という“手段の目的化”に
“人間らしさ”や“心の余裕”を求めるのかもしれませんね!
そう考えると、作業療法士はあらゆる企業の商品、製品開発に
作業療法の視点を入れることで携われる可能性だってあるよね!
産業作業療法研究会の目的の一つである、作業療法士の企業参入につながっていきますね!
働き方をリハビリし、作業療法士の企業参入まで目論んでる(笑)産業作業療法研究会の公式サイトはこちら

 

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OT愛東

臨床15年目の作業療法士。
作業療法士としてのキャリアと同時に、音楽関係、アパレル関係、ナイトビジネスなどの経験を経て現在ウェブ事業の展開も行っている。
現在は作業療法士のキャリアアップを目的としたウェブメディア『作業療法プレス』をはじめ、複数のブログメディアを運営。
また、自身の様々なキャリアから、改めて「働き方」を考え、支援するために“働きにくさをリハビリする”産業作業療法研究会を設立。
日本作業療法士協会会員・日本職業リハビリテーション学会員・両立支援コーディネーター

OT若菜

臨床3年目の新人作業療法士。
手先が器用なため、手工芸を用いたアクティビティでの介入が得意。
これといった趣味はなく休日は家でダラダラしている。
現在彼氏募集中。
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