以前、『ギターの自作って作業療法のアクティビティにアリでしょうか?』って記事を書いたら結構反響があったんです。
やっぱりリハビリテーション…特に作業療法は非常に応用力が試されるし、そこが面白いところなんだと思うんですよね!
そこで今回は『ドラムの自作』を作業療法のアクティビティにしたら…ってテーマです!!
目次
そもそもドラムを自作は可能なのかどうか?
結論から言えば「可能」です!
弦楽器よりも打楽器の方が基本的な構造はシンプルですのでプロのように音質にこだわるということをしなければアクティビティとしては非常に有用だと思います!
歴史的にも最初の自作の楽器は打楽器だった?
人類学者や歴史家の方の見解からも、人類で最初に作られた楽器は“打楽器”だったと推測されているようです。
極端な話、木の棒同士叩いたって楽器として使用はできるでしょうからね!(笑)
作業療法としてドラム(打楽器)制作の治療効果は?
できるorできないは別として、打楽器を作業療法で制作するとして、期待される治療効果は…
・上肢の機能向上
・全身耐久性向上
・座位バランス向上
・現実見当識
・企画力
・構成能力
・コミュニケーション能力
・達成感、成功体験
…ってな項目があげられるかなーと。
作業療法としてドラム(打楽器)制作しやすいものは?
…となると、作業療法のアクティビティとしてドラム…広い範囲で“打楽器”としますが、制作しやすいものはどのようなものがあるでしょうか?
いくつかの提案としては…
②バケツドラム
③パイプドラム
④カホン
⑤ドラムキット
⑥スチールドラム
①空き缶ドラム
様々な大きさの空き缶を並べるだけの非常にシンプルな打楽器です。
この制作を作業療法のアクティビティとして適用にするか…は担当セラピストの手腕にもよりますが(笑)、小児領域などでは重宝されるかも!
なにより安価で制作できるのがメリットかもしれませんね!
ちなみに何も加工しなくても、プロのドラマーのテクニックがあればここまで演奏として成立できるようです!
②バケツドラム
一般家庭にあるバケツも使い方によっては立派な打楽器になります!
これもそこまでコストがかからないことがメリットにあげられるかと!
また、このバケツドラムも特に加工せずにこのような叩き方をするだけで音が変わります!
協調運動の促通という目的でのリハビリテーションには有用かもしれませんね!
③パイプドラム
パイプ…特にホームセンターなどに売っている“塩ビパイプ”をつなげて使用すると面白い打楽器になるんです!
繋ぎ方や叩く場所によって音が変わるので、ちょっと工夫が必要ですけどね(苦笑)。
作業療法の臨床や現場に取り入れるには少し変化球的ではありますが、知識として知っておくといいかもしれませんね!
④カホン
元々はペルー発祥の打楽器であるカホンはシンプルな構造でできているので比較的自作もしやすい打楽器の一つと言えます。
演奏方法も基本は手でたたく方法の為、打楽器演奏を作業療法に取り入れる際の段階付としても有用的かなと思います。
制作キットもAmazonで発売しています!
⑤ドラムキット
「本格的なドラムを作業療法でリハビリテーションとして制作したい!!」といったなかなかニッチな要望がクライアントから出てきた場合は、ドラムDIYキット販売で有名なDrummers Baseを利用するといいかもしれません!(苦笑)
もちろん、作業課題としてはかなり高いレベルですし、アクティビティとして提供する場合、作業療法士側にもかなりのスキルが求められます!
コストもかかるのでなかなか大変でしょうけど…、もしかしたら「元ドラム制作メーカー勤務」なんてクライアントのリハビリテーションを行うかもしれませんから(苦笑)。
⑥スチールドラム
“スチールドラム”を知っている人からすれば当たり前なのですが、初めて聴く人は「この音色、打楽器なの?」とびっくりするようです。
元々はドラム缶を叩いて制作していたのですが、これを作るとなると、音階に合わせて調整しながら叩いて制作するので、かなりの職人レベルのスキルが必要になってきます。
まとめ
打楽器という広い範囲で観れば、ドラム制作も演奏も非常に作業療法のアクティビティとして有用的なんだと思います。
こういった視点から作業療法を展開できれば、提供できる価値も高くなるんですけどね!
作業療法士は語りたい!
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