Rehabilitation

企業側からみる障害者雇用 – 障害者を雇用する上での6つのルールについて

 
企業側からみる障害者雇用 – 障害者を雇用する上での6つのルールについて

障害を持つ人の雇用について様々な意見がある昨今、国による障害者雇用の水増し問題もあったためなおさら様々な企業は慎重になっている印象を受けます。
そこで今回は企業が障害者を雇用する上での義務やルールといったものを改めて見直してみたいと思います。

障害者雇用について

そもそも障害者を雇用することは法律上どのようなものとして扱われているのでしょうか?
障害者を雇用する上でのルールについては次の通り。

  1. 障害者雇用率制度
  2. 障害者雇用納付金制度
  3. 雇用の分野における障害者の差別禁止及び合理的配慮の提供義務
  4. 障害者職業生活相談員の選任
  5. 障害者雇用に関する届出
  6. 障害者の虐待防止

以下に詳しく解説します。

①障害者雇用率制度

“障害者雇用率制度”とは、障害者雇用促進法によって決められている制度です。
この制度によって、従業員が一定数以上の規模の民間企業、国、地方公共団体は、その「常時雇用している労働者数」の一定の割合(法定雇用率)に相当する人数以上の身体障害者、知的障害者、精神障害者を雇用することが義務づけられています。
平成30年4月1日より障害者の法定雇用率が引き上げになり、民間企業では2.2%、国や地方公共団体等では2.5%、都道府県等の教育委員会では2.4%になっています。

②障害者雇用納付金制度

障害者を雇用するためには、ある程度の環境の整備や管理が必要となります。
つまり、健常者の雇用に比べると一定の経済的負担が事業所には伴うことになりこの対策として定められているのが“障害者雇用納付金制度”になります。
事業主の経済的負担を軽減し、障害者雇用の水準を高めることを目的としています。
ちなみにこの財源ですが、雇用率未達成企業(常用労働者100人超)から徴収した納付金より賄われています。

③雇用の分野における障害者の差別禁止及び合理的配慮の提供義務

これは事業主が“障害者に対しての差別の禁止”と、“障害者に対しての合理的配慮”を行う義務があるということになります。
雇用の募集や採用、賃金、職場の配置、昇進や教育訓練といった雇用のあらゆる局面において、障害者に対しての排除や不利な条件、健常者への優先などは“差別”に該当し、禁止されています。

④障害者職業生活相談員の選任

障害者を5人以上雇用する事業所に対して、「障害者職業生活相談員」を選任し、その者に障害のある従業員の職業生活に関する相談・指導を行わせなければなりません。
この“障害者職業生活相談員”の資格認定講習は、“独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)”の各都道府県の支部にて行われています。

⑤障害者雇用に関する届出

障害者を雇用した場合、発生する報告義務であり、次の2つがあげられます。

  • 障害者雇用状況報告:従業員45.5人以上の事業主が、毎年6月1日現在の障害者の雇用に関する状況(障害者雇用状況報告)をハローワークに報告する義務
  • 解雇届:障害者を解雇しようとする事業主は、その旨を速やかにハローワークに届け出なければならない義務

⑥障害者の虐待防止

障害者を雇用する事業主は、障害者虐待を防止するため、労働者に対する研修の実施、障害者や家族からの苦情処理体制の整備などの措置を講ずることが必要になります。

まとめ

就労支援に関わる作業療法士やスタッフにとって、障害者雇用の課題はこういった様々なルールや義務の中で解決していく必要があります。
まずは上述した6つのルールをしっかりと把握することが、支援の一歩なのではないでしょうか?

作業療法士は語りたい!

事業主である企業にとって、障害者を雇用するということはこれだけの制約や義務が発生するということだね!
でも、これだけで見てみると障害のある方を雇用することって大変ですし、その苦労と障害者雇用納付金制度での恩恵とが釣り合わないとなかなか継続することは難しいですよね。
「企業の義務」とはいえ、業務や経営を圧迫してしまうのでは本末転倒だからね。
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