3月1日~5日まで、茨城県立医療大学でAMPSの講習会に参加してきました!
5日間ぎっしりの研修という非常にハードなスケジュールでしたが、とても充実していましたし、何より作業療法士にとって必要な評価方法だと感じたのでちょっとまとめてみました!
目次
AMPS講習会のスケジュール
AMPSの講習会は世界共通のスケジュールになっているようです。
つまりどの国でAMPSの講習会を受講しても、内容は同じ…ってことになります!
それだけきちんと整備され、パッケージングされている講習会もなかなかないな…と。
1日目
初日の講習会内容としては、
・クライアント評価のための準備について
・運動技能、プロセス技能とAdaptationについて
・ケース観察×2
全くAMPSの概念も用語にも慣れていないから、この段階で頭のなかはすでに「???」となってしまいます(泣)
2日目
2日目の内容としては、
・AMPS観察の結果解釈と評価者寛厳度のモニタリング
・AMPS最初の準備
ケース観察をすればするほど深みにはまっていく感覚です。
自分の評価の視点に少し自身を無くしてしまいそうになります…。
3日目
3日目は、
・ワークシートの使用方法
・換算ケース観察
そんなか、自分の寛厳度を測定するための“換算ケース”観察が始まり、講師から自分のAMPS評価をした結果に、個人的にフィードバックをいただくということが始まります。
マンツーマンの指導なのですっごい学生に戻った気分でした。
4日目
4日目の内容としては、
・妥当性と信頼性について
・ライブ観察計画
メモの取り方など非常に工夫が必要になり苦労しました。。
また最終日に行うライブ観察の計画についても話し合うなどするのですが、4日目の終盤になると不思議と「明日で終わってしまう…」という寂しさが強くなってました。
5日目
AMPS講習会の最終日は、
・ライブ換算ケース
・換算ケース
・OTAPソフトの使用やAMPSの実践について
今回は「味噌汁の料理」と「掃除機」の課題だったのですが、これがビデオによる観察とは違いなかなか難しい。。
またまとめとしてAMPSの採点結果をソフトウェアに入力するための方法や、AMPSを実際の現場で使用するためのアイディアや課題などについて話し合う時間がありました。
AMPS講習会を終えて思ったこと
AMPSの講習会を終えて思ったこととしては、
①もっと早くAMPSを習えばよかった
②臨床経験を積んでからAMPSを習ってもすごい意味がある
②作業遂行分析の面白さについて知ることができた
③作業を軸に評価、介入することの重要性を知ることができた
④作業遂行分析を学んだ作業療法士の可能性について考えられた
①もっと早くAMPSを習えばよかった
正直「もっと早くAMPSを習えばよかった」って思いましたね。
もっと早くにAMPSの評価方法でクライアントのADL、APDLを評価することができたら、より定量的な評価として扱うことができただろうし、
もっといままでなんとなくクライアントの能力や問題点を“ツギハギだらけの言葉”で説明していたこときちんと言語化できていたのにー…って思いました。
②臨床経験を積んでからAMPSを習ってもすごい意味がある
ただ、逆に臨床経験を10数年積んでからAMPSを習うことにも非常に意味があるなとも思いました。
今までの評価の仕方を改めることができると同時に、臨床経験を積んでいたからこそいろんな情報を統合することができるので、
AMPSをより深く知ることができるのかなーなんても思いましたね。
一番の理想は、臨床に出てすぐの新人のうちに1回、臨床経験を積んで10数年してからもう1回、AMPSの講習会を受講するくらいが理想化と思います!
③作業遂行分析の面白さについて知ることができた
これは本当に面白いなと。
作業分析の可能性については注目していたので、産業作業療法研究会でもコンテンツとして扱ってはいるのですが、あらためてその面白さ、重要性についてAMPSを通じて知ることができました!
「定性的な課題をいかに定量的に評価するか」というのは僕自身でも一つのテーマではあったので、AMPSの手法には非常に学ぶ点が多かった印象です。
④作業を軸に評価、介入することの重要性を知ることができた
「OTのPT化」を少し問題視しています。
せっかくクライアントの作業を分析し、作業を通じて介入できる知識も技術も持っているのに、クライアントをすぐにベッドに寝かせて徒手的な介入…。
その後クライアントにとっては意味を持たないような「作業」という名の輪入れ動作による上肢機能訓練…。
作業療法士の強みをもっと活かせるのに、実際の現場で生かし切れていない場面を多く目の当たりにしてきました。
もちろん自分もそういう介入の仕方をしていなかったわけではないので、反省することは多々あったのですが、「作業療法士の強みを活かし切れていない」ということは、
それだけクライアントの機能が回復する機会や、能力を獲得する可能性をつぶしてしまっていることになります。
「徒手的な介入をするな!」とはもちろん言いませんが、「もっとできることがあるはず」ということをAMPSを習い強く感じました。
⑤作業遂行分析を学んだ作業療法士の可能性について考えられた
人の生活は様々な連続した作業で構成されています。
つまり、人が関わるあらゆる活動が“作業”の集合体であり、作業療法士が扱うことができる対象でもあります。
ADL、APDLはもちろん、趣味活動や余暇活動、就労や仕事といった職業生活、すべてにおいて“作業”が含まれています。
AMPSという作業遂行分析の手法を学ぶことで、作業療法士は多くのことに関われる職種であり、病院や施設に留まらない活動ができるのでは?と改めて考える事ができました!
まとめ
今回AMPSの講習会を5日間受講して、自分が作業療法士であることにうれしさを感じるとともに、この仕事がもっと好きになりました。
作業療法士ができることは非常に多くありますし、もっと多くの可能性を持っています。
個人的には一人でも多くの作業療法士がAMPSを受講し、作業療法の重要性、楽しさなどを再確認してもらえたらなーなんて思いました!
さて、3か月以内に10ケース評価しないと…。。