職業・産業リハ

就労継続支援B型の特徴や対象、平均工賃についてまとめてみた。

 

障害を有する人への就労支援事業の一つとして、『就労継続支援B型』があります。
今回はこの就労継続支援B型の特徴や対象、支援内容から平均工賃について調べてまとめてみました。

就労継続支援B型とは




就労継続支援B型とは、一般企業に雇用されるのが難しく、かつ雇用契約による就労が困難な障害を有する人に就労機会を提供し、生産活動を通じて知識や能力の向上に必要な訓練といった障害福祉サービスを提供することを目的としている就労支援になります。以前は「福祉工場」なんてよばれていた施設が該当します。
就労継続支援B型の特徴としては、生産活動(作業)は行いますが、あくまで雇用契約を結ばないという点です。
利用者が作業分のお金を工賃としてもらいますが、非雇用型のため比較的自由に働けつのが特徴です!

対象について

就労継続支援B型を利用対象としては、

①就労経験がある方であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった方
②就労移行支援事業を利用(暫定支給決定での利用を含む)した結果、B型の利用が適当と判断された方
③ ①②に該当しない方であって、50歳に達している方または障害基礎年金1級受給者
④障害者支援施設に入所する方については、指定特定相談支援事業者によるサービス等利用計画の作成の手続きを経た上で、市区町村が利用の組み合わせの必要性を認めた方

…となります。

支援内容

就労継続支援B型においての支援内容としては、

生産活動、その他の活動機会の提供(非雇用)
就労に必要な知識,能力の向上のために必要な訓練の実施
その他利用者の就労にとって必要な支援の提供
となります。

作業活動や集団生活を通すことで、社会のルールやマナー、言葉遣いだけでなく、基礎的な体力づくりから作業に向う集中力や協調性、さらには対人スキルや責任感といった総合的な能力…就労能力を高めることを目的とした支援を行います。

平均工賃(賃金)

就労継続支援B型での作業工賃(賃金)については、

平均15,033円(月額)
になります。
これは平成27年度の平均工賃であり、時給に換算すると193円です。

利用料金について

就労継続支援B型によるサービスを利用する際、原則1割自己負担してもらう「利用者負担料」と呼ばれるものがあります。
またこれは利用者の所得に応じて利用料の負担額が定められています。
もちろん収入が少ない世帯や、生活保護受給を受けている世帯に対して、負担を少なくするように配慮されていますので、一般には生活保護や低所得者の場合は利用料負担が無料になります。
それ以外は所得割16万円を満たない者は9,300円、それ以上は37,200円を給与から天引きという形で利用料金の支払いが行われます。

事業所数

就労継続支援B型の事業所は平成27年2月の段階で、9176事業所あります。

利用者数

就労継続支援B型の支援を利用している人数は、平成27年2月の段階で、193,508人になります。

就労継続支援B型のメリット・デメリットについて

では、就労継続支援B型によるサービスを利用するメリットとデメリットとはどのようなものがあげられるでしょうか?

メリット

なによりもメリットとしては、一般的な就労が困難な場合でも「就労の場」として活用できる点があげられます。
また非雇用型のため比較的自由に、利用者本人の体調や特徴に合わせることができるというのもメリットとしてあげられます。

デメリット

デメリットについては、非雇用型という点からも発生する工賃は最低賃金以下になる場合が多いということがあげられます。
多くの事業所の場合月額1万~3万という金額のため、その時点では「就労によって自立した生活」を送ることは経済面からも困難であり家族からの支援を必要とするのが前提となります。

就労継続支援B型の平均工賃は向上している?




非雇用型であるため就労継続支援B型での作業工賃は最低賃金よりも非常に少ないものとなっています。
しかし「工賃向上計画支援事業」(平成19年~平成23年)の実施によって、以下のような平均工賃の向上につながっています。

対象事業所 平均工賃(賃金)
工賃向上計画の対象施設(※)の平均工賃 12,222 円(H18) →15,033円(H27) <122.9%>
就労継続支援B型事業所で、平成18年度から継続して工賃倍増5か年計画・工賃向上計画の対象となっている施設の平均工賃 12,542 円(H18) →16,598円(H27) <132.3%>

*<>内は増減率
データ引用:厚生労働省

まとめ

障害の有無に関わらず、就労し生産活動に関わるということはその人に「役割」を与える事になります。
就労継続支援B型のような非雇用型であることでの作業や生産活動の場を提供する…ということも、その利用者の能力に合わせた場の提供という点ではICFやノーマライゼーションの観点からも非常に必要なことといえますね!

産業作業療法士は語りたい!

B型は就労をする場の提供という意味合いが強いけど、
根底はA型、就労移行支援、そして一般企業への就労を目標にしているんだよね!
「現状維持」ではないということでしょうね!
ただB型事業所からの移行率はずっと1%台ということからも
数字だけでみるとなかなかハードルが高いことがわかるんだ。
これは支援する側の課題でもあるんでしょうね!
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OT愛東

臨床15年目の作業療法士。
作業療法士としてのキャリアと同時に、音楽関係、アパレル関係、ナイトビジネスなどの経験を経て現在ウェブ事業の展開も行っている。
現在は作業療法士のキャリアアップを目的としたウェブメディア『作業療法プレス』をはじめ、複数のブログメディアを運営。
また、自身の様々なキャリアから、改めて「働き方」を考え、支援するために“働きにくさをリハビリする”産業作業療法研究会を設立。
日本作業療法士協会会員・日本職業リハビリテーション学会員・両立支援コーディネーター

OT若菜

臨床3年目の新人作業療法士。
手先が器用なため、手工芸を用いたアクティビティでの介入が得意。
これといった趣味はなく休日は家でダラダラしている。
現在彼氏募集中。
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