職業・産業リハ

最近、“ワークライフバランス”の意味を間違って使ってないですかね?

 

ワークライフバランスって言葉が一般的になってきましたが、その意味をしっかりと理解されている方って少ないような印象を受けます。
そこで今回は改めてワークライフバランスということについて考えてみます。

ワークライフバランスとは?

ワーク・ライフ・バランス(英: work–life balance)とは、「仕事と生活の調和」と訳され、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる」ことを指す
引用:wikipedia

別にワークライフバランスって言葉は昔からあったようです。
意味だって「仕事とプライベートをバランスよくしましょ」ってことですから、「何をいまさら当たり前のことを?」って思ってしまう方がいるのも頷けます。

でもその当たり前がいま改めて強く謳われるようになったことは、その背景として内閣による「働き方改革」の宣言にあるとも言われています。
つまり、働き方が見直されてきているってことですね!

ワークライフバランス=仕事と生活の調和

「あなたは何のために働いているんですか?」と尋ねられたら、どう答えますか?

生活の為?
大人だから?
社会人だから?

…おおよそ、このように答える人がほとんどだと思います。

そしてこのように答える人のほとんどが、仕事を“義務”として果たし、プライベートという生活も仕事を優先し、結果的に

「何のために働いてるんだろ?」

…という自問自答を繰り返している印象を受けます。

“ワークライフバランス”とは、前述したように「仕事と生活の調和」という意味になります。
仕事も生活も「どちらかを優先」ではなく、「どちらも同じように大事」ということです。
…もちろん、ワークライフバランスという意味の解釈も様々のようですけど、根幹の部分ではこのような意味で間違いありません。

17時定時、週休二日がワークライフバランスではない!

仕事と生活の調和…という意味のワークライフバランスですが、この解釈が少し歪んでされている場合も多かれ少なかれあるようです。

「17時で仕事は終わって残業はしません!だってワークライフバランスが重要ですから!(ドヤッ)」

「職場の飲み会には参加する必要はありません!ワークライライフバランスが大切ですよね?(チラッ)」

「週末は仕事は一切しません!だってワークライフバラ…(以下略)」

…こんな解釈をして、「ワークライフバランス」という言葉を大義名分にして、高々と振りかざして使用する方もいらっしゃるようです(苦笑)。

正しい(理想の)ワークライフバランスとは?

ワークライフバランスって別に仕事と生活を“切り離す”ものでもないですし、どちらかを“犠牲”にするものでもありません。
むしろ“仕事”と“生活”を相互作用し、どちらもよいよいもの、高め合っていくもの…という考え方のほうが前向きですし、建設的だと思います。

「今日は仕事が終わってから英会話のスクールに行くので、今日は残業はしません!」

「明日の朝、趣味のサーフィンに出かけるので、今夜の職場の飲み会は1次会だけで遠慮させてもらいます!」

「今週末は研修を受講しに行くので、その仕事は来週に行います!」

…先ほどの(極端な)例でも、こういうふうなバランスのとり方だと非常に建設的かなーと思います。
(まあ、表現の仕方にもよるかもしれませんが。笑)

ワークライフバランスに含まれる2つの概念について

ワークライフバランスには、以下の2つの概念が含まれています。

①ファミリーフレンドリー
②男女均等推進度
これら2つの概念が、ワークライフバランス…働き方を見直す二つの軸になります。

以下にそれぞれもう少し詳しく説明します!

①ファミリーフレンドリー

ファミリーフレンドリー…これは「両立支援」という意味になります。
ここで言う“両立”とは、「仕事と育児・介護といった家族間での課題」が主な対象となるようです。
これは女性の職場進出、少子・高齢化の進展を背景としているようです。

「男は外で働き、女は家を守る」という昔の考え方とは180度反対の考え方ですね!

厚生労働省のホームページでは、このファミリーフレンドリー企業の基準について、

・法を上回る基準の育児・介護休業制度を規定しており、かつ、実際に利用されていること
・仕事と家庭のバランスに配慮した柔軟な働き方ができる制度を持っており、かつ、実際に利用されていること
・仕事と家庭の両立を可能にするその他の制度を規定しており、かつ、実際に利用されていること
・仕事と家庭の両立がしやすい企業文化を持っていること

…と定めています。

②男女均等推進度

この男女均等推進度とは端的に言えば、

性別に関わらず差別なしの均等な評価、待遇を受ける
…ということになります。

「均等」は差別の禁止を、「推進」は格差の解消の意味を含んでいます。

まとめ

働き方が改めて見直されている昨今、「義務」と仕事の在り方については考え方を改めないといけないかもしれません。
もちろんいくら「ライフワークバランスが重要」と個人が叫んでも、雇う側の企業が歩み寄らなければ意味がありません。
そうすればブラック企業も過労死問題も解消されるんだと思うんですけどね。

産業作業療法士は語りたい!

ワークライフバランスって当たり前のようなことでも、なかなかできずにいますよね。
仕事や働くことに対しての考え方を、根本から改めないといけないんだろうけどね。
そのためにも、ワークライフバランスだけでなく、ワークアズライフという考え方も知っておくといいかもしれませんね!
 

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OT愛東

臨床15年目の作業療法士。
作業療法士としてのキャリアと同時に、音楽関係、アパレル関係、ナイトビジネスなどの経験を経て現在ウェブ事業の展開も行っている。
現在は作業療法士のキャリアアップを目的としたウェブメディア『作業療法プレス』をはじめ、複数のブログメディアを運営。
また、自身の様々なキャリアから、改めて「働き方」を考え、支援するために“働きにくさをリハビリする”産業作業療法研究会を設立。
日本作業療法士協会会員・日本職業リハビリテーション学会員・両立支援コーディネーター

OT若菜

臨床3年目の新人作業療法士。
手先が器用なため、手工芸を用いたアクティビティでの介入が得意。
これといった趣味はなく休日は家でダラダラしている。
現在彼氏募集中。
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