WCSTの方法とその目的、対象疾患について!

前頭葉機能評価の際、よくしようされている検査方法にWCST(ウィスコンシン・カード分類検査)があげられます。
今回はこのWCSTについてまとめてみました!

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WCSTについて




WCST(Wisconsin Card Sorting Test:ウィスコンシンカード分類課題)はの原法はもともと概念やセットの転換障害についての検査として作られましたが、一般的には前頭葉機能検査として使用されている検査方法です。
日本では、原法の様々な問題点を鹿島らが修正した“慶應版”であるKWCST(慶應版ウィスコンシンカード分類検査)が主流になっています。
それも原版は40分以上の長時間を要することから、被験者に与えるストレスが多く実際の臨床や現場では使いにくいことが理由としてあげられます。

目的



WCSTを行う目的ですが、前述したように以下の項目を評価するために行われます。

・概念の形成、転換機能の評価
・前頭葉機能評価

方法について


WCSTは色(赤、緑、黄、青)、形(三角、星、十字、円)、数(1~4個)の異なる図形が印刷されたカードで構成されています。

被験者は検者が意図する分類方法について、提示されたカードを確認することで類推します。
検査が進むにつれて、検者はその分類方法を不意に変更することがありますが、被験者はこの分類方法の変更をすぐに類推していくことが求められます。    

実施条件について

WCSTによる検査を行う条件としては…

・被験者に明らかな失語症がなく、言語性理解が保たれていること
・被験者のWAIS-Rの動作性IQが正常範囲に保たれていること
・被験者に半側空間無視がないこと

といったものがあげられます。

対象について

WCSTの検査を行う対象については、

・後天性脳損傷(脳卒中、頭部外傷etc)
・神経変性疾患(パーキンソン病etc)
・統合失調症

などがあげられます。

特にパーキンソン病においては、このWCSTの点数は優位に低い結果となることがわかっています。
このことから、パーキンソン病の行為、行動の一側面を評価する際の手掛かりになるかもしれないといわれています。

WCSTの臨床的応用について

WCSTは前頭葉機能の評価のみならず様々な臨床で応用的に利用されています。

発達障害領域でのWCST



KWCSTの結果と前検査IQを統制した場合のADHDの成績に相関性があることが報告されています。
このことからも、KWCSTがADHDの病態生理の解明を検討する客観的指標として有用であると考えられています!

Keio版Wisconsin Card Sorting Testによる注意欠陥/多動性障害の検討

職業リハ領域でのWCST



障害を有する人が職場適応のために必要な能力促進のための一つとしてWCSTを学習課題として捉え、応用的に使用している事例があります。
これはWCSTの課題遂行作業を補完手段や補完行動と合わせて実施することで、支援方法の検討手段として活用する可能性を検討する方法として利用しています。

職業リハビリテーションにおけるWCSTの活用

まとめ

WCSTは前頭葉機能の評価方法としては非常に広く使われている方法であり、様々な領域において応用的にも使用されている検査方法です。
少し検査方法にコツは入りますが、OTとしては身に着けておいて損はない検査方法と言えます!

作業療法士は語りたい!

これ、検者側もルールや方法をしっかり理解していないといけないですよね。
もちろんそうだね!
カード式の方法は標準だろうけど、
最近はパソコンでの評価も主流になっているから、うまく利用するといいかもね!

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