VR(バーチャルリアリティ)リハビリテーションで期待できる4つの有用性と効果

VR(Virtual Reality:バーチャルリアリティ)をリハビリテーションに応用することで、様々なことが可能になってきます。
そこで今回は、様々な論文や研究結果から「VRリハビリテーション」の有用性と効果について、備忘録的にまとめてみました!

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VRリハの普及とコストについて

VRリハビリテーションについては、実は1980年代以来急速に発展してきているようです。
この理由としてはコンピュータ技術の急速な発展に伴って技術が普及し、商業的利用が比較的安価なコストで行うことができるようになったから…という意見があります。
ただVRのイメージであるヘッドマウント型のデバイスを利用したものはここ数年で普及してきたこともあり、過去の研究ではテレビやスクリーンを使用したモニタ表示形式のものも一つのVR技術として扱っていたようです。

VRリハの使用方法での分類

VRリハの有用性や期待できる効果についてはいくつかの方法で分類することができます。

①従来のリハビリテーションプログラムの補助的な使用方法
②実生活場面に近いシミュレーションによる教育的アプローチとしての使用方法
③視覚的、知覚的フィードバックを利用した機能訓練としての使用方法
④ゲームを用いた応用動作訓練として

①従来のリハビリテーションプログラムの補助的な使用方法



従来の作業療法をはじめとしたリハビリテーションプログラムは、提供する作業において「動機づけ」が曖昧でありクライアントにとっては「リハビリだから」という理由が強いものであったように感じます。
理由としては使用する物品、作業療法を行う環境といったものの制限によるものが大きかったのですが、VRを使用することで仮想的にでもその選択肢は非常に広げることができます。
つまり、よりクライアントの興味関心に近い作業課題を提供することができることになります。
いままでデフォルトで行ってきたような作業にVRを補助的にかけ合わせる事によってより効果的な作業課題の提供ができることになります。

②実生活場面に近いシミュレーションによる教育的アプローチとしての使用方法



作業療法における環境制限の限界とも言われているように、特に医療機関でのリハビリテーションはクライアントの実生活の環境からは切り離された場面で行われることが多いことから、その乖離性について問われることが多かったように感じます。
作業療法室では行えたのに、退院後の生活では全然イメージと違ってできなかった…なんて経験は多くの作業療法士にとって一度や二度ではないはずです。
しかしVRの技術を使用することで、実生活場面をシミュレートした上で動作や活動の確認をフィードフォワード的に行うことができます。
事前に実生活場面を疑似的にでも体験することで早期の課題抽出とその対処が可能であると考えられます。

③視覚的、知覚的フィードバックを利用した機能訓練としての使用方法


VRによるリハビリテーションは、その技術的な観点から現段階では視覚的なフィードバックによるものに重きを置かれていますが、ここに他の体性感覚を加えることで非常に脳の可逆性を促通することができます。
イメージとしては脳卒中患者に使われるミラー療法を応用したようなものですね!
VRは視覚や聴覚へのフィードバックによって、より現実に近いような感覚を提供するためそこに他の感覚フィードバックを加える事で非常にリハビリテーションとして有用なデバイスになるはずです。

④ゲームを用いた応用動作訓練として



動機付けに関連しますが、リハビリテーション訓練をゲーム化することで、
・訓練に娯楽性をもたらし意欲を促すこと
・要求する身体的な動きを無意識化の動きにすること
・点数や競争性を加える事で動機づけにつなげること
などの効果があげられます。

この点に限ってはVR技術だけではなく「ゲームリハビリテーション」という分野でも扱われることでしょうけど、より現実感に近い設定ができる点ではVRでのリハビリテーションにメリットが多いような気がします。

まとめ

VR技術によるリハビリテーションサービスの提供で期待できる効果とメリットについて考えてみましたけど、これらの効果を出すためにはコストやシステム、リスク管理といった課題がまだまだ残っていると思います。
しかしあらゆる分野でVR技術が参入してきている今、作業療法士にとっても少しアンテナを張っておく必要はあるかもしれませんね!

作業療法士は語りたい!

VRを純粋にリハビリで使用するにはまだまだ課題が残されているんだろうね。
単純にその方法が浸透していないってのも課題化しそうですよね。
たしかに病院で高齢者がヘッドマウントディスプレイしてリハビリしている姿に対しては、まだまだ賛否両論が起こりそうだよね(苦笑)