産業医について(資格や業務内容、人数や給料)を調べてみました!

作業療法士の産業分野への進出を目論んで「産業作業療法研究会」を立ち上げ公式サイトをローンチしましたが、どのように活動していくか?についてはいろいろと思案中です。
頭の中ではイメージできてますが、まだまだうまく言語化できていないってのもあるので、一先ずは産業領域に関わる医療職について調べ、まとめてみようかと。
というわけで、今回は“産業医”の資格や業務内容、人数や報酬について調べてみました!

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産業医とは


産業医(さんぎょうい、英: Occupational Health Physician)は、企業等において労働者の健康管理等を行う医師である。
日本においては、労働安全衛生法等により、一定規模以上の事業場には産業医の選任が義務付けられる。
引用:wikipedia

この“一定規模以上の事業場”の基準ですが、

①労働者数50人以上3,000人以下の規模の事業場 ・・・ 1名以上選任
②労働者数3,001人以上の規模の事業場 ・・・ 2名以上選任
という規定があるようです。

また、常時1,000人以上の労働者がいる事業場と、以下に掲げる業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場では、その事業場に専属の産業医を選任しなければならないともあります。

・病原体によって汚染のおそれが著しい業務
・多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
・多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務
・ラジウム放射線、X線その他の有害放射線にさらされる業務
・土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務
・異常気圧下における業務
・さく岩機、鋲打機等の使用によつて、身体に著しい振動を与える業務
・重量物の取扱い等重激な業務
・ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務
・坑内における業務
・深夜業を含む業務
・水銀、砒素、黄リン、弗化水素酸、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、苛性アルカリ、石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務
・鉛、水銀、クロム、砒素、黄リン、弗化水素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリンその他これらに準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務
・病原体によつて汚染のおそれが著しい業務
・その他厚生労働大臣が定める業務

産業医の主な業務



では、企業内における産業医の主な業務とはどのようなものになるのでしょうか?
労働安全衛生法においては以下のような事項を定めています。

・月に一度の事業場巡回
・衛生委員会の構成メンバーになる(委員会への出席は委員会の決定による)
・健康診断の事後措置に関する業務
・作業環境の維持管理に関する業務
・長時間労働者(残業が月100時間を超える者)に対する面談
・休職・復職に関わる面談
・日常の健康相談
・衛生教育・健康教育
・労基署への提出書類作成
・衛生委員会議事録への捺印
・労働者の健康障害の原因の調査および再発防止のための措置に関する業務
・労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは企業に勧告をする

これらたくさんの業務を行わないといけないんですね。。

産業医に必要な資格要件について



産業医として企業で活躍するには、医師であることに加え労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について学んでいないといけません。
“労働安全衛生規則第14条第2項”では、具体的には以下のとおり規定されています。

1.労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識についての研修(※)であって厚生労働大臣が指定する者(法人に限る。)が行うものを修了した者
(※)現在、①日本医師会の産業医学基礎研修、② 産業医科大学の産業医学基本講座がこれに該当します。
2.産業医の養成等を行うことを目的とする医学の正規の課程を設置している産業医科大学その他の大学であってその大学が定める実習を履修したもの
3.労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験の区分が保健衛生であるもの
4.学校教育法による大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授又は講師の職にあり、又はあった者
5.その他厚生労働大臣が定める者(現在、定められている者はありません。)

これらの資格要件をみると、“医師”としての基礎の上に“労働安全衛生の知識”を加える教育が必要という解釈ができます。
これ、産業分野で活躍したい作業療法士にも必要じゃないかなー?

産業医の割合や人数について

国内の産業医の有資格者数ですが、おおよそ9万人前後といわれているようです。
平成26年の段階で全国の医師数は31万人なので、約3割の数の医師が産業医の資格を保有していることになります。

産業医の雇用について

この産業医について調べてみると「産業医 みつからない」なんて関連キーワードがでてきます。
企業にとっては産業医をみつけ選任を依頼することって結構ハードルが高いことのようですね。
労働安全衛生法では、選任義務が発生してから14日以内に産業医を選任し、所管の労働基準監督署に届出をしないと罰金…というペナルティがあるので産業医を雇用することは企業にとっても一つの重要な課題になるのでしょうね。

産業医の報酬について

産業医の報酬といっても、専属産業医なのか、嘱託産業医なのかによって変わってきます。
従業員が500人以上いる企業で選定義務がされている“専属産業医”の場合、週5日の勤務で年俸1500万円~1800万円が通常のようです。
“嘱託産業医”の場合は、その企業の従業員数によって変動がありますが、年俸72万円~120万円前後が相場のようですね!

産業医は兼業が多い?



調べていくと産業医といっても、普段は病院に勤めていて、月に数回依頼された企業で産業医として働く…という兼業のスタイルがほとんどのようです。
産業医だけを行っている医師って数%に満たないとの意見も!
このあたりの課題は結構医師会でも話題になっているようで、個人的には今後「働き方」が一層重要視される社会においては産業医の需要はますます高まっていくと思うんですよね。
それが専属か嘱託か…という雇用形態の違いではなく、どの位“濃い”サービス内容を提供できるか?が課題なのかなと思っています。

産業医×産業作業療法を考える



作業療法士が産業分野に関わることで、やっぱり“産業医”との連携は必須なんだと思います。
厚生労働省による『「産業医制度の在り方に関する検討会」での意見概要』には、

・産業医の業務量は増加しているため、チーム体制を組むことが適当との提言が学術会議からなされている。
・産業医の職務が多すぎ、作業環境管理や作業管理までカバーするのは難しいことから他のスタッフに任せるべき。

といった、今後産業保健活動はチームとして行うことを推奨、提案している文言が多くみられます。

産業作業療法”という一つのカテゴリーは、この産業保健活動チームの一助に成り得ると思うんです。

まとめ

企業における産業医の役割、その現状について調べ、まとめることで抱えている課題もみえてきました。
また産業作業療法の今後の展開を考えるにあたって、産業医とチームを組むことは必要不可欠ということもわかりました。
引き続き、作業療法士の産業分野への進出のため産業作業療法研究会の業務についても考えていきたいと思います!

作業療法士は語りたい!

産業医だけを専門に行う医師の方って少ないんですね?
たぶん医師=病院での医療活動…ってイメージが良くも悪くも強すぎるのかもね!
これは職リハに関わる作業療法士が少ないってことからも同じことが言えますね!
医療は怪我や病気が発生した後の“治療行為”って意味でカテゴライズされやすいけど、
これからは“予防行為”という視点での医療も必要だと思うんだよね!
産業保健活動なんかはまさに予防の観点を重要視していますからね!

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