限定的作業分析の特徴とその注意点について

作業分析を大きく分けた一つに“限定的作業分析”があげられます。
この分析方法は非常にOT独自のものですから、経験と知識が必要なんだと思います。
今回はこの限定的作業分析の特徴と、その分析法を行う際の注意点についてまとめてみました!

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限定的作業分析の特徴について

①臨床の中で発展!

“限定的作業分析法”は、作業療法の臨床の中で発展してきた分析法と言われています。
そのため特定のOTとしての知識や治療介入技術が必要になってきますので、よりOT独自の専門的な分析手法とも言えます。

②特別な目標・患者を想定

“限定的作業分析法”は、一般に特別な治療目標や特別な患者を想定した分析法です。
包括的作業分析がその作業自体を一般的な視点から分析するのに対して、限定的作業分析はOTが関わる臨床や現場目線での分析…という解釈ができます。

③理論によって様々!

“限定的作業分析法”はどの理論的立場、理論モデルをとるかによって、分析法が異なっていきます。
ある特別な治療パラダイム(枠組み)を治療に用いろうとするなら、同じパラダイムの作業分析法を用いないと評価と治療的介入が結びつかないようです。
つまり、例で言えば感覚統合モデルを治療に用いたのなら、感覚統合的なアプローチの作業分析法…といった具合です。

ちなみにそのモデルの種類としては

・理論・モデルにおける作業分析
・精神療法モデルにおける作業分析
・集団療法モデルにおける作業分析
・認知療法モデルにおける作業分析
・神経心理学モデルにおける作業分析
・生体力学モデルにおける作業分析
・運動コントロールモデルにおける作業分析
・感覚統合モデルにおける作業分析

…等があげられます。

④作業の特別な側面を強調!

“限定的作業分析法”は作業のある特別な側面を強調するといわれています。
まあ、これはどの治療パラダイムを基礎にするかによって変わってくる理屈と一緒と言えますね!

⑤様式や方法は合意されていない!

この分析法の様式や方法について、合意されたものはないようです。
つまり…まだ体系化されていないってことでしょうね!
たしかにいくら“限定的”とは言っても世の中の多種多様な作業を拾い上げることは難しいのでしょうね!

限定的作業分析法を行う際の注意点

①理論を熟知していないといけない!

“限定的作業分析”を行う際には、分析する理論的治療パラダイムを熟知し、治療技術を持っていることが前提となります。

②分析する作業を知っていること!

また、その理論的治療パラダイムだけでなく分析対象であるその作業そのものを知っていることも大前提となります。

③その作業の裁量、道具、プロセスと環境を知っていること!

“限定的作業分析”を行うにはその作業を行う際に必要な“材料”、使用する“道具”、そしてできあがるまでの“プロセス”と、人とのかかわりの範囲と程度といった環境面についても知っていることが必要になってきます。

④対象作業の経験があること、熟知していること!

分析する作業に従事した経験があることが望ましいとされています。
仮に実際にやったことがなくても、その作業についてかなり細かい部分まで熟知していることでも補完できるようです。
“ビギナー”を上回るほどの知識が必要ってことですかね?

⑤特定の環境を設定して行うこと!

“限定的作業分析”を行う場合、その作業を行う環境を設定して行うことが必要になってきます。

まとめ

限定的作業分析はOT独自の理論、治療パラダイムを基礎に展開していく分析法です。
だからこそOTの強みでもあり、“OTにしかできない作業分析”と言えると思います!
ただ世の中の様々な“作業”をすべて分析することは難しいため、体系化するためにはその根幹やフレームワーク的な部分に焦点を絞る、という発想のほうが実現的なのかもしれませんね!

作業療法士は語りたい!

限定的作業分析を行うには、治療パラダイムについての技術と知識だけでなく、
その対象の作業についても熟知していないといけないってことだね!
そう考えると、計り知れない量になっていきますよね!
OTの領域の広さからも「なんでもかんでも」は一番OTとしてのキャリアデザインとしては遠回りな方法ともいえるね!
自分の得意分野に絞って、他は切り捨てるぐらいの気持ちも重要かもしれませんね!

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包括的作業分析の特徴と注意点について!

【参考文献】
基礎作業学

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