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編み物や手芸を作業療法で行うことで得られる治療効果について

 

作業療法…だけでなく、介護の現場でもよく利用されている“編み物”という作業活動。
実は最近ではこの編み物の治療的効果が見直され注目されているんです!

編み物によって得られる5つの治療効果について


結論から言えば、編み物によって以下の5つの治療的効果を得ることができます。

①自信や役割を与える
②瞑想と同じ効果を得られる
③不安やストレス、うつ病の症状の緩和につながる
④運動機能の改善につながる
⑤認知症の予防につながる

①自信や役割を与える


“編み物”を昔行っていた人は、再度行うことができたこと、また編み物によってできた作品を通しての交流、誰かに作品を褒めてもらい、誰かの為に作品を編むという役割…。
編み物という一つの作業を通して、その人の失いかけてた自信や、ほんの小さくても役割というものにつなげることができれば、それは一つの大きなリハビリテーションの効果と言えます。
まずはこの「社会参加」を意識した作業活動の提供、作業療法の展開の発想が必要だと思います。

②瞑想と同じ効果を得られる


編み物は一定のリズムで同じ動作を繰り返すことを求められる作業活動です。
この“一定のリズムでの反復動作”はヨガと通じるものがあり、結論として瞑想と同じ効果を得ることができます。
たしかに集中して編んでいる時は瞑想に近い感じになるかもしれません、、、。

③不安やストレス、うつ病の症状の緩和につながる


一定のリズムで反復動作による作業活動である編み物は、気分を調節するホルモンであるセロトニンの放出の増強につながることがわかっています。
これは不安やストレスの軽減、うつ病の症状緩和につながります。
この部分が精神科領域で編み物が積極的に取り入れられている理由になるでしょうね!

④運動機能の改善につながる


編み物はその工程から非常に手指、上肢、姿勢の保持能力が求められます。
編み目を間違わないように注意をし、指先の感覚と手元が狂わないように姿勢を保持しながら操作をします。
慣れてくれば感覚で一定のリズムを繰り返しながら編んでいくことも求められます。

⑤認知症の予防につながる


編み物は非常に脳全体を刺激するのに最適な作業活動です。
また過去に編み物を行っていた…なんてクライアントにとっては回想法の意味合いも含んできます。

まとめ

手芸や編み物を単なる“趣味”にとどめておくにはもったいないですし、作業療法場面において単純に「離床時間の延長のため」「精神的賦活のため」だけでは編み物が持つ治療的効果を引き出すことが難しいかもしれません。
作業を治療的活動として用いる作業療法士こそ、この編み物という作業活動をもっと深め、臨床や現場に利用していくことが求められているんでしょうね!

作業療法士は語りたい!

高齢の方に対してのリハビリテーションだけでなく、
最近は精神領域のリハビリにも編み物が積極的に取り入れられているようですね!
ただ、まだまだま「女性的な活動」ってイメージも拭えないから、
もっと対象を広げるためにも、様々な編み物の活動があってもいいだろうね!
 

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OT愛東

臨床15年目の作業療法士。
作業療法士としてのキャリアと同時に、音楽関係、アパレル関係、ナイトビジネスなどの経験を経て現在ウェブ事業の展開も行っている。
現在は作業療法士のキャリアアップを目的としたウェブメディア『作業療法プレス』をはじめ、複数のブログメディアを運営。
また、自身の様々なキャリアから、改めて「働き方」を考え、支援するために“働きにくさをリハビリする”産業作業療法研究会を設立。
日本作業療法士協会会員・日本職業リハビリテーション学会員・両立支援コーディネーター

OT若菜

臨床3年目の新人作業療法士。
手先が器用なため、手工芸を用いたアクティビティでの介入が得意。
これといった趣味はなく休日は家でダラダラしている。
現在彼氏募集中。
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