初期認知症診断にも!かなひろいテストの方法と解釈、カットオフ値について!

初期の認知症診断にも使用されることで広く使われている「かなひろいテスト」!
今回はこのかなひろいテストの方法と解釈、そしてカットオフ値についてまとめてみました!

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かなひろいテストとは

かなひろいテストとは、「浜松式高次脳機能スケール」のサブテストの一つですが単独でも使用されている早期認知症診断のために使用される検査方法です。

目的について

このかなひろいテストですが、前述したように早期認知症の診断に使用されることが多いですが、その他に脳血管障害による高次脳機能障害、特に注意障害の評価として使用される場合が多いようです。
この注意障害でも、持続的注意機能、選択的注意機能、分割的(分配)注意機能を評価することができます。

また、前頭前野を中心としたワーキングメモリが関与した機能…二重課題の評価も行うことができます。

方法について



かなひろいテストの実施方法ですが、ひらがなで書かれた文を声を出して意味を読み取りながら、同時に「あ、い、う、え、お」を見つけ丸印をつけていく…という方法です。
最初に例題を実施してもらい、その後本検査に移ります。

制限時間について



制限時間は2分間で、その時間になったら作業をストップし、そこまでの結果で採点をします。

かなひろいテストの採点方法について



このかなひろいテストの採点については、
・正解数(ひらがな)
・見落とし数(ひらがな)
・意味把握(物語)
の3つの項目で採点します。

かなひろいテストの平均、カットオフ値について

年齢別の平均点、カットオフ値については以下の通り!

各年代別の平均点

年齢別 平均点
20歳代 44.1秒
30歳代 42.4秒
40歳代 36.6秒
50歳代 31.9秒
60歳代 23.9秒
70歳代 22.4秒
80歳代 19.2秒

*作業療法士に必要な各検査のカットオフ値についての記事一覧はこちら

年齢別カットオフ値

年齢別 カットオフ値
20歳代 30
30歳代 29
40歳代 21
50歳代 15
60歳代 10
70歳代 9
80歳代 8

かなひろいテストの解釈について

このかなひろいテストの解釈での注意点ですが、その点数結果が初回の評価結果と再評価の結果とでどれほど変化していたか、カットオフ値に対して上回っているか、下回っているかという「点数結果」は判断基準ですが、その作業過程の中で被験者がどのような課題を有しているかを見極める解釈も必要になります。

教示した際にその内容を理解できたかどうか?
指示理解能力の程度

かなを拾う作業にミスはあったか?そのミスに偏りはないか?
→物語の後半にミスが多い…と言った場合は“注意の持続力”に問題がある傾向があります。

読み、かな拾い、内容の把握が同時にできているかどうか?
→できていない場合はワーキングメモリの問題と判断できます

検査中、周囲の音などに注意がそれないかどうか?
選択的注意の能力の程度を判断できます

まとめ

比較的簡単に導入できるかなひろいテストですが、単純に点数だけをみるのではなくその作業工程の様子もしっかり観察することが重要と言えます。
高齢者の自動車運転の評価ツールとしても使用されることからも、しっかりとその方法を学ぶ必要がありますね!

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