一般的な上肢機能の検査の種類と、その用途についてまとめてみました!

人が生活をするうえでどうしても必要になってくるのが上肢の機能になります。
今回は特に障害を想定していない一般的な上肢機能の検査方法とそれらがどのような目的で使用されているのかについてまとめてみました。

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一般的な上肢機能検査について

握力検査



一般的に「手の検査」と言われて「握力検査」が思いつく人も多い気がします。
この握力検査を実施する目的としては「手指屈筋群の粗大筋力」の程度を評価する…ということになります。
また特別疾患がないのに極端な握力が低い状態は、多くの場合他の筋力も低き生活不活発病に陥っている可能性が高い…という見解を示している文献や報告もみられます。

簡易上肢機能検査(STEF)


OTの臨床や現場で多く使われている上肢機能検査がこのSTEFではないでしょうか?
被験者の上肢の動作能力…特に動きの速さを客観的に、しかも簡単かつ短時間(といっても20~30分は要しますが)で実施できるのが特徴です。
このSTEFを実施する目的としては主に治療や訓練の効果を判定することがあげられます。
10種類のサブテストから構成されていて、各サブテストともに物品に手を伸ばし(TE)を把持(G)し、移動(TL)させ、それをもとに離す(RL)という一連の動作を行わせて検査します。

手指機能指数テスト(FQテスト)

手指の機能障害や治療の改善程度を評価するために行われるFQテスト(Finger Function Quotient Test)ですが、この検査結果は“手指機能指数(finger functional quotient)”によって表示されます。
つまり、手指の機能をスコア化し、知能指数のように標準化されたスコアを得ることができるのが特徴と言えます。
FQテストは①動作的機能、②補助的機能、③調節的機能といった大きなカテゴリーで分類されており、その下位カテゴリーとして、動作的機能を検査するための5つのサブテスト、補助手機能を検査するための1つのサブテスト、調節的機能を検査するための4つのサブテストがあります。
参考記事:FQテスト(手指機能指数テスト)の検査項目や方法について

ジェブセン手機能テスト

手に対する手術や装具、リハや薬物療法といたものの治療効果を判定するためのテストとしてジェブセン手機能テストを使用されています。
特徴としては、①標準化された課題を用いて測定し、基準値と比較する、②ADLにおいて普段使用されている手の動作を広く評価する、③テストした手動作のカテゴリーにおける能力を記録する、④短時間のうちに用意にテストできるよう簡単に利用できる装置で行う、などがあげられます。
治療効果判定に使われるテストですので、対象者としては脳性まひや頸髄損傷、脳卒中片麻痺、関節リウマチ、熱傷、先天性奇形といった疾患があげられます。

パーデュー・ペグボ-ドテスト


組み立て作業、パッキング、機械の操作や手作業に対しての職業適性の検査として使用されている巧緻性テストバッテリーになります。
手、指の“粗大運動”と指尖つまみといった“操作性”の2つを測定し、その測定方法として連続して釘のペグを穴に入れていく…というのが特徴です。
このテストは様々な産業現場で数千人の作業員に対して実験化され、標準化されています。

オコナー手指操作性テスト


パーデュー・ペグボードテストによく似ている検査ですが、アメリカではメジャーな検査のようです。
この検査も産業現場で使用されることが多く、時計や腕時計の小さい部品や旋盤作業で迅速な操作をするための作業能力の目安に使用されています。

一般的な上肢機能検査の用途について

特別何か手の機能障害を招く疾患が背景にない場合、一般的な上肢機能検査の用途としては主に生産現場、産業分野といった「働く」ことに直結した現場での検査や職業リハの場面に使われることが多いと言えます。
単に手の能否を検査するのではなく、手の機能でもどの部分を苦手としているのか?を把握することで、作業改善につなげていくことができるのでしょうね!

まとめ

もちろん作業を行う場合、単純に身体機能として手の部分を検査するだけでは足りません。
体幹を始めとする中枢部の固定性と効率よい分離性、作業に取り組む際の認知面や心理面、さらには作業を行う環境面の情報にまで意識し評価する必要があります。
しかし前述したような標準化された検査バッテリーを行った上で、課題を抽出、分析していくというステップも、治療的な介入には必要になってきます。
どちらにしろただ漫然と検査を行うのではなく、1つの検査バッテリーから少しでも多くの情報を得ようとするOT側の意識の持ち方によって変わってくるのでしょうね!

作業療法士は語りたい!

上肢機能検査といった標準化された検査方法は、
その機能をスコア化することでのメリットもあるけど、
「数字だけで判断されてしまう」というデメリットも含んでいるんだよね!
あくまで「上肢の機能」というフィジカルな部分の検査のイメージですが、
そこには認知機能や環境要因といった多くの因子が関わってきますからね。
このスコアでは見えない周辺情報をしっかりと拾い上げ、改善策につなげていくことが、作業療法士の強みと言えるだろうね!

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