BRTP(疼痛行動評価表)の方法と実施の際の注意点について

痛みを検査する方法でも、日常生活動作と関連付けて評価する方法は、このBRTPが代表的なものと言えます。
今回はこのBRTPの方法や点数、注意点についてまとめてみました!

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疼痛行動評価表(BRTP)について

疼痛行動評価表(Behavioral Responses to Pain:以下BRTP)は慢性痛の患者の痛みを行動によって測定し評価するための検査ツールです。
1996年にPhilipsとRachmanによって発表されました。

方法

BRTPは痛みに影響を与えると考えられる38項目の日常生活動作についての質問に、それぞれ「全然しない」「ふつうする」「いつもする」の3段階の選択肢から1つを選択して点数をつけていく方法になります。

38の日常生活動作についての各項目は以下の通りになります。

1.物を持ち上げるのをさける
2.横になる/休けいする/寝る
3.顔をしかめる/まゆをひそめる
4.外食するのをさける
5.痛みのあることを友人に話す
6.アルコールを飲む
7.庭の手入れをさける
8.医師にもらった薬を飲む
9.(痛くて)泣く
10.パーティや集まりに行くのをさける
11.家事をするのをさける
12.電車やバスに乗るのをさける
13.マッサージをしてもらう
14.立つのをさける
15.仕事に行くのをさける
16.痛いところをかばう/痛くて声を出す
17.痛みのあることを家族に話す る
18.水泳に行く
19.痛いところをあたためる
20.市販の痛み止めを飲む
21.映画館へ行くのをさける
22.車での旅行をさける
23.買い物に行くのをさける
24.姿勢をかえる
25.車をそうじするのをさける
26.歩くのをさける
27.明るい光をさける
28.性生活をさける
29.来客の訪問をさける
30.余分な家事をさける
31.動作をゆっくりにする
32.ものを運ぶのをさける
33.大きな物音をさける
34.痛いところをさすったり、こすったりする
35.人の家を訪問するのをさける
36.料理をするのをさける
37.からだを曲げるのをさける
38.階段を使うのをさける

点数配点とカットオフ値について

BRTPの各回答選択肢による点数配点はそれぞれ、

2点(いつもする)
1点(たいていする)
0点(全然しない)

になり、全部2点だと76点(満点)になります。

また、もう一つの採点方法は、選んだ項目の数を得点にする方法で、この場合満点は38点になります。
カットオフ値についてはVAS同様その被験者の痛みの程度の変化を追う検査のため、厳密に「何点」というカットオフ値は設けられていません。

注意点

BRTPの点数は転倒による骨折や、手術による痛みといった急性期の場合は痛みの強さに比べて低めにつけられる傾向があるようです。
また逆に腰痛といった慢性痛の場合は高めにつけられる傾向があるようです。被験者の痛みの原因疾患や現在どの時期になるのか、といった情報の把握をしたうえでBRTPの実施に踏み込んだほうがよいですね!

加えて、38の質問項目の中には、被験者の生活上行わないような項目もある場合があります(飲酒etc)。
この場合は「もし○○の場合だったらどうしてたか?」という想像で採点する必要があります。
例:被験者は飲酒の習慣はないが、「もし、飲酒をするひとだったら・・・」と想像してスコアをつけます。

まとめ

痛みをその被験者の日常生活動作と関連付けて把握するという点は非常にOT向きな検査方法といえます。
痛みの有無や程度だけに固執せず、その痛みに関わる動作や生活まで把握することがOTにとって必要なことといえます!

作業療法士は語りたい!

ちなみに痛みを動作だけでなくその被験者自身の変化でとらえるポイントとしては、以下の6つがあげられるんだ!
①表情
②声や話し方
③体の動き
④様子や行動、他人との関わりの変化
⑤日常生活パターンの変化
⑥精神状態の変化
これらの変化を観察することも重要なんですね!