アドラー心理学は相手の性格の傾向を知る一つのツールになるって話!

作業療法の場面は多くの“人”で成り立っていますが、その人の性格の傾向を把握することは案外重要だったりします。
ただその性格も様々ですから全てを把握することは難しいかもしれません。
そこでアドラー心理学においてのライフスタイル形成について知っておくと、その性格の傾向について知ることができますので、役立つ知識になるんですよ!

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アドラー心理学においての“ライフスタイル”とは?

アドラー心理学においての“ライフスタイル”とは、“その人の思考や行動の傾向”のことを指します。
言うなれば“性格”ということですね!
またアドラーによると、個々人の“性格”の違いは自分で変えられるというところに特徴があるとも言われています。

自分のライフスタイルを知る

どうして今の自分のライフスタイルがあまり好きではない…できるなら変えたいと思うことは誰でもあるかと思います。
ライフスタイルを変えるためには今の自分のライフスタイルを知ることから始まります。

・人に嫌われるのが怖い
・みんなで騒ぐことが好き
・マイペースである
・ものごとに対して慎重
・好奇心旺盛だが飽きっぽい
・規則に縛られるのが苦痛
・ときどき自分の無力さを感じてむなしくなる
・自分が話題の中心になっていることが好き
・自分は弱い人間だと思っている
・友達をつくるのが得意なほうだ
・人に対して支配的でときどき攻撃的になる
・内心は自分は人より能力があると思っている
・思っていることが表情に出やすい
・人の顔色をうかがって行動している
・人からの評価をとても気にする
・面倒や責任を伴うことは避けたいと思う
・優柔不断で自分で決断すえうころが苦手
・何かあると悪い方に考えて不安になる
・スケジュールが決まっていないと落ち着かない
・金銭や評価など、何事も損得勘定が判断の基準である
・失敗などをするとひきずっていつまでも落ち込む
・責任感が強く、完璧でないと気が進まない
・他人のすることが期待通りでないと、腹が立つ
・人から頼まれたり誘いを受けたりすると断れない
・約束の時間やルールをしっかり守るほうだ
・競争心が強く、いつも心に秘めたライバルがいる
・どんなことでも人と争うことは避けたい
・感情を表に出さないのでクールに見られがち
・理想が高く他人に任せることが苦手
・人から注目されることに快感を感じる
・何かがあっても誰かが助けてくれると思っている
・あまりベタベタした人付き合いをしない
・何事も白黒をはっきりさせておきたい
・良い結果、良い成績で一番を目指そうとする
・「自分は自分」という意識が常にある
・上昇志向が強くいつも目標を持っている

ライフスタイルはどうやってつくられる?

その人のライフスタイルというものは、実は4~5歳で一度つくられる傾向が高いと言われています。
その後様々な経験を積み重ねていくなかで、その人独自のライフスタイルとして確立していくことがほとんどです。
つまりその人を取り巻く環境の影響が大きいことになります。

ライフスタイルをつくるのはその本人

しかしアドラーによると、ライフスタイルをつくるのは、まわりではなく、あくまでもその人本人であると主張しています。
これは何かの出来事が起こった場合、それをどう捉え、自分自身でどのような意味づけをして判断していくかはその人自身ということです。
これを“自己決定性”と呼びます。
例で言えば、幼少の頃両親が離婚をしたとしてもすべての人がそれがきっかけで不良になる…わけではありません。
その出来事をどのように自分で解釈し落とし込むか?によって、その後のライフスタイル形成の方向が変わってくると言えます。

ライフスタイルの形成

そのライフスタイルの形成についてですが、基本的な特徴をつかんでおくと理解しやすい場合があります。
その特徴は大きく①身体的特徴と②環境的特徴によって区別されます。

①身体的特徴

・遺伝的気質:生まれつきの遺伝子による気質
・器官劣等生:肉体的に、生活に支障をきたす用な先天的な障害

②環境的特徴

・家族位置:誕生順位、兄弟の数、兄弟の性別分布、家族の雰囲気、家族の価値観
・文化:共同体特有の価値観と、それに基づく行動パターン。国民性、地域性など

これらの要因を基礎に自己決定していくことで、ライフスタイルが形成されていきます。

生まれ順による家族環境の影響

アドラーによると、環境的特徴によるライフスタイル形成への影響は、生まれ順、性別の分布といった家族の配置(家族布置)が重大な意味を持つとされています。

第1子

・勤勉で努力家
・責任感が強い
・世話好き、教えることが上手
・注目を浴びようとする
・支配的になりやすい
・一番を目指そうとする
・プライドが高い
・周囲の期待に応えようとする
・ライバルの出現を恐れる

第2子

・自分より誰かに追いつこうとする
・競争心が強い
・良い子を演じがち
・いつも全力投球

中間子

・どんな人ともうまく付き合える
・空気を読むのがうまい
・自立心が強い
・ひがみっぽい
・目立たず、無難を選ぶ

末子

・上の者を脅かす行動をすることがある
・甘えん坊
・誰かの援助に頼ろうとする
・責任を引き受けたがらない
・自分は一番弱いと感じている

単独子

・自己中心的にありがち
・甘えん坊
・さびしがり屋
・注目を集めたがる
・自分を特別だと感じる
・マイペース
・理想が高い
・同年代より都市の離れた人との対人関係の方が得意
・責任感が強い

ライフスタイルは変えられる

4~5歳でライフスタイルは一度つくられますが、その後は自己決定によって左右されるので、言い換えれば自分自身で変えられることになります。
同じ家族位置で、似たような家族環境であっても全ての人のライフスタイルが同じになるとは限りません。
その理由としては、何か物事が起きたときどうすべきかを考え、行動を選択してきたのは他ならぬ自分自身だから…ということです。

過去の記憶も変えられる

アドラーは
「意味は状況によって決定されるのではなく、われわれが状況に意味を与えて決定する」
と述べています。
何度も言うように、起きた物事をどうとらえるかはその人の“自己決定”次第ということです。

「過去の経験から、自分の目的にあったものを見つけ出せばよい」
と「目的論」を軸にしている点も、『アドラー心理学にはトラウマという考え方がない』と言われている所以でしょうね!

まとめ

今回はアドラー心理学においてのライフスタイルの形成についてまとめてみました。
生まれ、育った環境でその人のライフスタイルの基礎はできても、それがすべてではなく、
その後の人生で起こった事象をどう捉えて解釈してきたか…自己決定によって変化していものということになります。
この考え方は、人を相手に生活を支援する作業療法士にとっても必要な見方なのかもしれませんね!

作業療法士は語りたい!

ライフスタイルの傾向を理解することって、
そのクライアントの性格を理解する一つのポイントになりますよね!
作業療法の臨床や現場は自分を軸にした様々な「対ヒト」の場面で成り立っているから、
クライアントはもちろんその家族、同僚や上司、そして自分自身のライフスタイルの傾向を把握することは結構重要だったりするんだよね!
単なる印象だけではバイアスかかっちゃってますから、
客観的なライフスタイルの傾向も含めて、その人を解釈するといいのかもしれませんね!