その評価、意味がある?作業療法士が評価をする3つの目的とは?

どの領域で活躍している作業療法士でも、必ずクライアントに対しての『評価』を行う必要があります。
実はただルーチンワークとして評価を行うのと、目的を持って評価を行うのとでは大きな違いがでてくるんです。
今回は作業療法士はもちろんリハビリセラピストが評価をする目的について考えてみます。

Sponsored Link

そもそも“評価”とは?



そもそも“評価”という言葉にはどのような意味があるのでしょうか?

評価(ひょうか)(英: evaluation, assessment)とは、
①物事・性質・能力などの良し悪しや美醜などを調べて価値を定めること。
②品物の値段を定めること、またはその値段。
③1または2の意味で、高い価値や高い値段を付けること。
④数学や計算機科学において、変数に関連づけられた値などをもとに関数などの式・表現が表す値を計算すること。あるいは、不等式により値の範囲を絞り込むこと。表示的意味論が評価の操作における理論的な枠組をあたえる。
一部引用:wikipedia

…とあります。
あくまでこのwikipediaでの説明は一般的な“評価”の意味なので広くとらえられますが、作業療法士としてのリハビリの現場においては、“4”の文言がしっくりくるかと思います。

OTの評価の目的とは?



それが臨床でも地域でも、身障領域でも精神領域でも、リハビリテーションの現場での評価の目的としてですが、以下の3点があげられます。

①評価によって対象者の状況を正しく把握し、それをもとにして作業療法上の援助計画や今後の方針を決定する手がかりとすること。
②評価を受けることによって対象者自身が正しい自己認識を得たり、自己像の修正を行う機会になるということ。
③評価、再評価によって作業療法のリハビリテーションサービスが妥当であったか否か、つまり援助内容や目標をそのまま継続すべきか、変更すべきかを判断することが可能となる。

①評価によって数値化し方針決定をする


クライアントの現在の状態を“測定”することで数値化することがOTの評価の目的の一つと言えます。
さらに測定による数値化によって主観的な目標、計画ではないより具体的な目標、計画の設定を行うことができ、そのクライアントに提供する作業療法サービスの方針決定を行うことができます。

②評価によって自己認識の修正を促す


OTが対象とするクライアントは多くが“喪失体験”をしていますし、作業療法サービスの目的自身その“喪失体験の解消”につながるものがほとんどと言えます。
そうなると、多くのクライアントは自身の能力について「もう○○はできないんだ」といった過小評価をしている場合があります。
その過小評価に対して、「○○は難しくても、××なら上手にできる」といったクライアントの持つ能力の陽性の側面(残存能力)に目を向け、自己認識の修正を促すことができます。
その結果、潜在的なニーズを引き出し喪失体験の解消につなげることができると考えられます。

また、過小評価の逆で自身の能力を過大評価している場合も、評価による自己認識の修正が必要なこともあります。

「前向きに生活できるなら、ちょっと過大評価しているくらいがポジティブシンキングでいいんじゃないですか?」
という意見をいただいたこともありますが、自身の能力を過大評価しているクライアントに限って、オーバーワークによる「痛みの発生や増悪」や「転倒」につながる場合がほとんどです。
リスクヘッジの観点からも、評価による自己認識の修正の必要性は大きいと思います。

③評価によって妥当性を判断し、方針の修正を行う


一定の期間、担当のOT自身がクライアントに提供してきた作業療法サービスが『結果につながるもの』だったかを判断する材料となります。
再評価をすることで提供してきた作業療法サービスの内容や設定した目標の継続or変更といった方針の修正を行うことができます。

まとめ

作業療法が臨床や現場で行う評価の目的としては、簡潔にまとめると①測定による数値化によって客観的、かつ具体的な目標、計画の設定を行うこと、②クライアントの自己認識の修正を促すこと、③作業療法サービスの妥当性の判断と目標、方針の修正をすること、の3点になります。
この3つを意識することで評価をするだけで、ルーチンワークとして行っていたような評価もしっかりと意味があるものに変化してくるのだと思います。

作業療法士は語りたい!

治療的な介入はもちろんですけど、
評価自体にも目的をもって取り組まないといけないってことですね
ただでさえOTはクライアントの「生活」って広い範囲を扱う職種だから、
目的を常に意識しないと迷走しやすくなっちゃうから注意だね!
「手段」と「目的」が入れ替わっちゃうこと、多いですからね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする