アドラー心理学からみる“対人関係の作法”の14のポイント

生きていく上で、生活していくうえで範囲はどうであれ対人関係というものはつきまとってくる課題です。
逆に言えば、この人間関係の課題をクリアすることで、非常に“生きやすい”、“生活しやすい”ことにもなります。
そこで今回はアドラー心理学と作業療法士の観点から、『対人関係の作法』についてポイントをまとめてみました!

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対人関係の作法

それでは、対人関係の作法について以下14のポイントにまとめてみました!

①ほめること=よいこととは限らない



ほめることは評価の一つなので、目上の人から目下の人への行為になります。
そこで、ほめるよりも“勇気づけ”を行うことをアドラー心理学では勧めています。
“ほめること”は相手の依存性を高めてしまう傾向がありますが、“勇気づけ”は自律性を高めることになります。
結果だけを評価するのではなく、そのための行為や過程のよいところを認め、伝えることが重要になります。

②感謝の言葉で勇気づけを行う



「ありがとう」という感謝の言葉は非常に効果的な勇気づけになります。
感謝することは、相手の行為を受け止めている印です。
また、形として残すとさらに効果!

③批判されても感謝を返す



批判に反論はマイナス効果でしかありません。
自分を励ます“セルフトーク”でしっかり自分を支え、批判に対する抵抗力をつけることが必要です。
個人的には、このことについてはアドラー心理学だけでなく、D・カーネギーの著書を読むことをお勧めします!

④ダメだしはしない



相手の欠点や間違いを徹底的に指摘する…いわゆる“ダメだし”は“勇気くじき”の行為とされています。
このダメだしという行為は人間関係を一気に壊してしまう危険性もあります。
ちなみに勇気くじきをする人は、自分に勇気がない傾向が強いと解釈できます。。
アドラー心理学では「他者を評価しないこと」が概念としてありますので、特に相手を悪いように評価することは避けるべきなのかもしれませんね!

⑤比較はしない



“比較する人”は“人間関係を築けない人”と解釈できます。
この比較も様々ですが、主に“過去”であったり、“他者”であったりしますが、“理想”との比較をしがちな場合も含まれます。
プラスハンディキャップ編集長、佐々木一成さんが考えるリハビリテーションとは?』でも触れたように、
『「自分の過去と今の比較、他者と自分との比較に悩む」ことがきっかけで生きづらさが生まれる…』ということでしょうね!

⑥失敗した人に「なぜ?」と問わない



失敗した人こそ勇気づけが必要。
知らず知らずにしている問いは、未来に目を向けず、過去の原因を探るもので、勇気くじきの典型ともいえます。

⑦大げさな思い込みで他者と向き合わない



「みんなそうだ」と思いこむのはすぐにやめるべきです!
小さな物事を大げさに考えて、自分自身で悩みを広げ、勝手に“苦手意識”を持たないように注意することも必要です。
ちなみに、この苦手意識を増大させるものとしては、
1.誇張:1のものを10にとらえてしまう心の動き
2.決めつけ:可能性にしか過ぎないものを断定すること
3.過度の一般化:ある部分の問題を全文お問題と捉えること
4.誤った価値観:自滅的、破壊的な価値観でものごとをとらえること
…の4つがあげられます。

⑧不安は感じて当たり前と捉えること



劣等感同様、あれこれと心配する“不安感”も個人を成長させる力になります。
誰しも先のことを想像すれば不安になるのは当然です。
ただし不安になるだけで終わらせるのではなく、この不安感を減らすことを目標に努力すればよいと考えるほうが建設的と言えます。

⑨周りの役にたって、孤独感を解放すること



よく「居場所がない」と悩んだり嘆いたりすることが多いかもしれませんが、この居場所は自然にできるものです。
孤独とは、自分に不安を感じ、自分の居場所が不確かで周りからの信頼感を得られないときに生じる感情です。
この感情を解消するには、まずは「与えよ、さらば求められん」の精神で他者貢献に励むことが近道かもしれませんね!

⑩短所に隠れた長所をみること



だれしも短所は目についてしまうものです。
そして短所は過大視されてしまいます。
相手の短所ばかりに目を光らせるのではなく、その短所の中に隠された長所にこそ目を配る必要があります。

⑪自分の意思を相手に主張すること



主張することは大切なことです。
自分の意思表示をしっかりすることで、はじめてその人との関係性が構築されることにもなります。
ただし、対人関係の作法には自分の主張を押し通すのではなく、相手の主張を受け入れあう必用性があることも忘れてはいけません。

⑫断れない時は一部を受け入れる



相手から何かをお願いされたり依頼を受けたりすると、自分がどんな状況でも断れない場合があります。
その場合、自分の時間的にも精神的にも余裕があれば問題はないのかもしれませんが、そうではない場合は非常に自分にとって負担になってしまいます。
全てを断るのが難しい場合は、一部を受け入れ一部を断るということも必用かもしれません。
この相手からの依頼を断るパターンとしては、
1.傷つけずに断る:自分の事情を説明してやわらかく断りの意思を伝える
2.部分的に受け入れる:相手の事情を尊重するなら、妥協できる部分を提案する
3.きっぱりと断る:お願いが互いのためにならない場合、理由なしで断るのも手
4.NG:復讐的な断り方;人間関係を壊す要因
…があげられます。

⑬挑発されたら逆質問で返す



どんなことに対しても批判的で、すぐに挑発するような人がいます。
この“挑発する人”は“自分の意見を話したい人”と解釈できます。
つまりその欲求を解消したいという衝動が、そこには内在しているということです。
そうなれば、どんどん相手に話をさせてしまうように促して、その欲求の解消を手助けするくらいの気持ちで接すれば、逆に相手からの信頼を得たり、好印象をもたせる事ができると言えます。

⑭人を注意するには信頼関係が大切



家族や友人であったり、職場の同僚や部下、時には上司に対して何かしら注意する必用がある場合、
注意の仕方や内容の前に、なによりも“信頼関係”が前提とされています。
そしてこの相手を注意する際のポイントをまとめると、
1.信頼関係を確かめる
2.注意する目的を確認
3.1対1で注意する
4.良い点と問題点をセットで
5.相手の目的を確かめる
…があげられます。

まとめ

対人関係の作法という観点で、ポイントをまとめてみましたがいかがだったでしょうか?
どんな仕事にせよ、どんな生活場面にせよ、人間関係はどの場面にもつきまとうものです。
今回ご紹介したポイントに注意するだけでも、対人関係を円滑にするヒントになるのかと思います。

作業療法士は語りたい!

働き方をリハビリする”立場としては、このようなポイントはもっと周知させていく必要があるでしょうね!
仕事をするうえでのストレスのほとんどは人間関係だからね!
それが障害者であろうが健常者であろうが、人間関係でつまづくポイントは共通しているんでしょうね!
だからこそ対人関係のコミュニケーションを扱う作業療法士にとっては、支援できるカテゴリーともいえると思うんだよ。